雨の日・・・ (ページ3)

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信号が長い

姿が見えた

大きな声で呼びたかった
だけど違っていたらどうしよう
他の人に気づかれたらどうしよう
そんなこと冷静に考えてしまう自分が少し嫌になった

近づいてわかるやっぱりすばるくんだ
格好・雰囲気やっぱり間違える訳がない

息を少し整え傘を差し出し
「すばるくん。どうしたん？こんなところで、傘もささないで。」

冷静を装いいつも通りに心がける

「大倉？」

振り返り丸い大きな目で俺を見上げた

「どうしたん？帰らんの？風邪ひくよ。」
彼は黙ったまま少しうつむき首をふった
「とりあえず、俺の家近いから行こう」
そう言い、歩きだそうとするがまた俺を一瞬見て小さく首をふった

「携帯は？忘れたの？分かったタクシー拾うよ、それかメンバーに電話する？マルちゃんにかけようか？」

彼の恋人であろう人の名前を出した
言ってくれてないけど、長年一瞬にいるから雰囲気でわかる・・・

携帯を取り出すと俺の手をとり大きく泣きそうな顔で首をふった