rainbow box！ 3rd

心配なのは （緑）* ページ1

(ゆずはさんリクエスト)


智洋






「カット！！！！」



監督さんの声がまだ寒い空に響く。





神山「いてて、」


思いっきり走ったから 、昨日痛めた足首が痛い 。



重岡「 大丈夫？このあとシップかえてみたほうがええかもね 」




カットがかかると目の前の登場人物は、
2秒くらいかけて重岡大毅に戻って、

真っ先に俺の足の心配をしてくる。




重岡「 おわ、けっこう腫れとるやん 。撮り直しまたにしてって言おうか？」


神山「ううん、大丈夫。痛み止めも貰ったしやりきるで」




昨日は新曲の振り入れで。

終わるってころ気が抜けてたんかアクロバットで思いっきり転倒 。



右足首が痛すぎて病院行ったら捻挫やって。


大したことないからドラマのスタッフさんにも言うてへんし、
配慮ももらわんで大丈夫 。


やけどしげは朝会ったときに
「足大丈夫やった！？」って聞いてきて。笑



自分のことだと心配すら嫌がるくせに、
ほんまに笑ってまうくらい気にかけてくれる。


俺はしげとはちゃうから有難く受け入れるけどな？笑





重岡「ほら、かみちゃんはよ治るように食べ！」




自分の弁当のおかず俺の方にボンボン盛るから、

俺の昼食はいっこうにおわらん。





神山「 もうええって、しげの分なくなるやろ？」


重岡「 やってかみちゃんが心配で食べてる場合とちゃうもん！」


神山「 どういう理由やねん。笑」




さっきから 、弁当ほぼほぼ口に運んでへん。

わぁわぁ騒いどるけど、なんか持久力がないというかなんというか。




重岡「 ふあ 、 …」


神山「 眠いん？ちょっと寝たら？ 」


重岡「 んーん 、コーヒー飲む」




とろんとした目 、時折見せる覇気のない表情 。

俺にはしげの方がどうも心配なんやけど、




重岡「 撮影はじまるけどしんどなったら言いや？」


神山「 おん、ほんま大丈夫やって。ありがとうな。」


重岡「 かみちゃん頑張りすぎて空回りするから心配やわ〜」



本人はほんま、俺のことしか見えてないらしい。笑



気づいてへんのかもしれないし、

気にかけてくれてるしげの気持ちを踏みにじりたくなくて、




うーん、ちょっと様子見てみるかな。

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