rainbow box！ 3rd

心配なのは *** ページ3

大毅






神ちゃんが足怪我してる 。


頭がそれでいっぱいで、
せっかく同じ現場なんやから俺が支えたらなあかんって、


それがだんだん意地みたいになってきて 、




自分の調子悪いのは気づかんふりしてた 。








頭が冴えない 。

身体が重い。



ガッツリ系の弁当は、見ただけで満たされてまった。



昼飯あんま食うてへんからか、
気づかんふり出来んくらいには体調悪なってきて


背筋を通る嫌な寒さと 、関節がだるいのを意識し始めたら


NG連発 。






早く終わらせてあげたいのに俺が足引っ張ってどうすんねん



なんて思うことには思えんのよ 、

でも身体が気持ちについてかない 。



それでも

神ちゃんにもらった栄養ドリンク飲んだら、
ちょっとだけ身体軽くなった気がして 。




監督「 カット！！ よし、OK。重岡くんよく切り替えたね」


重岡「 へへ、すいません 。笑」






さっきとは比べ物にならないくらい、軽快にシーンが完成してく 。



けどそれも長くは続かんくて 。





重岡「 … っ、 ふぅ 、」



演技とは関係ないところで、息が乱れてしまう 。




頭が重すぎて 、目をあけてるのもしんどいし、
正直、自分が何話してるかもわからん 。




神ちゃんと向かい合うシーン 。



あかん、もう続けられへん 。

そう思ってしゃがみこもうと力を抜いた時、



神山「 しげ、ごめん！」




それを遮ったのは神ちゃんの声やった。



重岡「 へ…？」


監督「 カット！！神山くんどうした？」




痛そうな表情で顔を歪める神ちゃん 。

スタッフさんに、足の痛みが酷くて続行できそうにないと謝ってる。





スタ「 うわ、けっこう腫れてますね。折れてないかな？」


神山「 すいません、いけると思ってたんですけど…」


スタ「 早く言ってくれればよかったのに。
そういうことなら今日は終わりにするから病院行っておいで」





あれ、病院昨日行ったんやなかったっけ



で、その顔 。
俺にはわかる。ほんまのこと言うとる時の顔やない 。






びっくりしてぼーっとしてる間に話は進んで、

俺が神ちゃん支えるように見せてほぼ支えてもらいながら、





気がついたら宿泊先やった。

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