rainbow box！ 10th

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照史












朝方、

隣から蚊の鳴くような声で呼ばれた。








「 どした？」




赤「 …加湿器、……加湿器マックスにして」




「 うん？おん、ええよ、」




既にかなりたいてるけど、満足するならと思って
最高設定に。







「 喉痛い？苦しいか？」


寝とる俺をわざわざ起こして言うなんて、
普段のしげや、考えられへんくて。





赤「 ごめ、自分でやればええのに、…動かれへんくて」




動けないと聞いて、慌てて額に触れる。

熱は無い。






赤「 … すんごい眠いのにな、眠られへんくて
でも身体固まってて、… 苦しいかんじする、」




ベッドに沈みこんだ身体をピクリとも動かさない。


気管支がだいぶ狭くなってるのか、
ひゅう、と か細く息をする。


酸素も足りてない気もするけど、
疲れすぎて眠れへんって、過労の域やろ。




あんまり息のことは触れずに枕で背中をあげてやる。

身体中が強ばって、緊張してる感じや。






「 なんか飲んでみる？」




赤「 …ううん、…動かれへんから、いい」






虚ろな目をぱちぱちさせて、




「 眠いなぁ、」


赤「 ん、…」







手握りながら、ゆっくりゆっくり胸の辺りを撫でる。


さっきまで寝てたとは思えない速さの鼓動。

…こりゃあ、満足に休まらへんよな。







カチカチになってる手を優しくほぐす


しげの心にも手が届いて、
揉みほぐしてやれれば簡単やのに。


…深夜やと変なこと考えてまうわ






手がじんわり温まってきて、
狭い喉からもう一度寝息が聞こえてきたのは

外が明るくなり始めてからやった。
















：
：











朝は予定通り起きてきたしげやけど、

身体は重くて辛そう。



そりゃそうや、ほとんど眠れてないもん。





ただでさえ疲れている身体に、睡眠不足。


相当こたえているようで、
朝食を取りに行ってる最中、


ヘナヘナと座り込む始末。










「 しげちゃん、… 部屋戻ろか、な」



倒れた！？と騒ぎ出しそうなメンバーをかきわけて
駆け寄る。



「 ごめんモンチ、これカードキー。
しげのこと連れてって、ちょっと休ませたってくれる？」



緑「 …おん、わかった 」





マネージャーと、メンバーと、スタッフさんと

昨日の様子を伝えて、今日の動き方一度話し合わんといかんな。

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