いつも(緑) * ページ15
智洋
正月明けのコンサートが終わって 、
遅れてきた俺らのしばしの正月休み。
まぁ、仕事ある人らはあるんやけど 、
特別になにかなけりゃ 、明日まで休み 。
みんなどーしてんやろか 、実家とか帰ってるんかなぁ 。
インドアな俺は、今日でやること尽きてもうたよ。(笑)
あーあ、最終日なにしよ、なんて今日も夜更かししながら
ソファでうだうだしてると、着信。
「しげや」
誘いの電話かもと一瞬でも思った俺はアホなんかも 。
この電話で 、おれは飛び起きてしげんちに向かうことになる。
むわっとした嫌な空気 、
散らかったリビング 。
「 おーい、生きとる?」
「 …死んじゃいそう 、」
なんや、まだ大丈夫そうやね。
そっと寝室を覗いて声をかければ 、冗談いう元気はあるみたいで。
ベッドで頭まで布団をかぶり 、まるくなってるしげのもとへ向かった。
「うわ、こりゃまた 派手にいったな」
「 … あけおめ 、」
「 いや、明けてから随分いっしょに仕事したやろ 。」
布団越しからでもわかる高熱は 、
額に触れればやけどしそうなほど熱い。
その癖 汗ひとつかいてへんし
おまけに あけおめやって、 …神ちゃん心配やで 。
寒いって訴えるしげを無視して とりあえず換気 。
こんな中いたら 常人でも病気になりそう。
「薬は?病院いったん 」
「 行ってない 、薬 なくなっちゃって …」
「ご飯は ?食べとる?」
「 … や、」
「 …いつから」
話聞いて、呆れ半分 、後悔半分。
体調崩したのはもう五日前くらいらしい。
様子見ようとおもってる間に みるみる悪化して 、
病院にもいけへん 、
とりあえず家にある薬でなんとかしとったら
昨晩にはそれが尽きてしまって 、熱もはね上がって。
どうりでここ最近グループメールにもしげが一言も発さないわけや。
今朝からはもう、ベッドから1歩も動けんらしい。
「なんでまぁ、もっと早く言わんねん」
とりあえず、明日病院行けるように 、一晩かけて看病しますか。
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作者名:こゆ | 作成日時:2016年3月25日 1時