rainbow box ！ (ページ13)

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ライバル **** ページ13

照史

重岡「えー！皆さん、調子どうですか！」

「「うぇーい！」」

今日も変わらずしげが掛け声。

熱のせいでいつもより鼻声やけど、気持ちのこもった声。

重岡「えー、そんな僕は熱があります！(笑)

やけどそんなん関係ないんで！！！

今日はみんな！俺のことよろしくお願いしまーーーすっ！(笑)」

「「うぇーーーい！！」」

重岡「よっしゃいくで、盛り上がれんのか〜？！」

「「俺らしだいや〜〜！！！」」

顔色はちょっと冴えへんけど、
表情はさっきまでとぜんぜん違う。

解熱剤も聞いてきたんか、

ライブ中はほんまにほんまに楽しそう。

不安がってたピアノもぜんぜん平気で。

恒例のグータッチ。

そこでちょっと熱上がり始めたかなって思ったけど

もう後半戦。

ダンス曲が続くけど、もうボルテージ落とすタイミングもない。

そのままみんなで突っ走って、

はけて、終演のアナウンスが流れはじめたころやった。

「っ、あきとっ」

「おぉ、大丈夫か！？」

裏に向かう階段降りたとこで、グラッとこっちに向かって倒れてきた。

「よぉ、がんばった。上出来やで。」

さすがに無理させたなって後悔するくらい、身体は熱いし、

意識も朦朧としとる。

「っ、おわった？」

「うん、終わったから安心し、」

ほぼ抱えたような状態で楽屋に連れてくと、

ソファで動かんくなって。

みんなが着替えたりしてるところを横になりながらながらぼーーーっとしとった。

重岡「なぁ、あきと」

桐山「ん？どした？」

重岡「たのしかったなぁ、」

桐山「え？(笑) せやね、楽しかったな」

重岡「くふふっ、おーきに。」

ふふっと笑って目を閉じて。

あっという間に寝息が聞こえてきた。

その顔は明らかに病人やけど、どこか満足そうで。

ちゃんとまた一公演、無事に終えられたことに安心した。

ずっと一目置いて見とった気がするけど、もうええかもな。

メンバーとして、仲間として。

アホみたいに世話の焼けるこいつのことやって、

ちゃんと守ったりたい、そう思った。