3*藤井流星 ページ4
.
「おいこら流星!!!!!!!」
わっ、びっくりした。
いきなり声を掛けられて振り返ると、Aがにししと笑っていた。
読んでいた雑誌に目を移し、無視してみる。
「うわ、無視しよって」
ぼふんっ、とベッドにダイブされる。
いたたた。俺の太ももにAのひじあたってるし。
「なんやねんもー今日もかまってちゃんか」
「んふふ、そやで〜」
「望のとこ行き。俺はかまってられへん」
「流星くん冷たくて怖いわあ〜辻本さんみたい〜」
「ふふふ、お前のストーカーなんかせえへんわ!」
しばらく俺の上にAが乗った状態。
よくやられるから、最初はどきどきしてたけどもう慣れた。笑
「なー、結局片思いの人だれにするん?」
Aはベッドのシーツを指でいじくって、ふんー?という曖昧な返事をした。
神戸のオーラス、「キミカケルボク」のラスト公演では、
それまでずっと隠されてきたAの片思いの相手が明かされる。
その相手はA自身が決めていいし、俺らもよう知らんねん。
「誰にしよう〜」
「まだ決めてへんの?」
「うん、まぁ流星でないことは決まってるけどな?」
「なんでやねん」
Aと居ると、気が楽。
ぼけたりつっこんだりがハッキリしてなくて、地元の友達と遊んでいる気分。
望もそんな感じやけど、望とAと俺の3人でいる時とはちょっとちゃう、2人の時間。
「あ、Aや」
雑誌をめくると、少しロック調の格好をしたAがいた。
男モンのファッション誌やからか、とげとげの靴なんか履いちゃって。
「ほんまや、私やん」
ぐいっと俺の頭の上にAの頭が乗った。
親ガメと子ガメみたい。むしろ親子。俺らって親子やったっけって錯覚するレベルの密着度。
「なー、こんなにくっついてると淳太くんに怒られんで」
俺の髪の毛を指先でもてあそぶA。
ふふっと笑う。
「グループ内恋愛禁止ってやつ?」
「そう」
もう守れてへん奴も若干2名居るけど。笑
「ええもん、これは恋愛ちゃうから」
ぐしゃぐしゃぐしゃっと頭をもみくちゃにされる。
「じゃあなんなん?」
「……スキンシップ。」
「もっとおもろいの期待してた」
「私もそのつもりやったわ」
「失敗やな」
「失敗や」
それから、おやすみ、を言うまでもなく
Aが俺の上で寝たのは、他のメンバーには内緒。
716人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りこりこ(プロフ) - この作品大好きです!!更新してくれてありがとうございます!! (2016年5月22日 18時) (レス) id: 81e436b221 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみん - この話が好きすぎて何度も読み返しています笑 更新待ってます! (2016年3月19日 1時) (レス) id: a2dd3e89c0 (このIDを非表示/違反報告)
虹 - このお話大好きです! これからも頑張ってください。神ちゃん最高です(´▽`)ノ (2016年1月9日 20時) (レス) id: 2efc0523be (このIDを非表示/違反報告)
柚稀(プロフ) - なるみさん、ななさん、ゆーみんさん、花恋さん、Daiaさん、りいさん、スズリンさん、心温まるコメントありがとうございます!長らくお待たせいたしましたが続編のご用意ができました。どうぞお楽しみください! (2016年1月6日 11時) (レス) id: fef2791d76 (このIDを非表示/違反報告)
スズリン - マジで面白いんで更新お願いします!!!!!!! (2016年1月3日 16時) (レス) id: 5015aa9484 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:柚稀 | 作成日時:2015年5月10日 13時