あの日交わした約束を【黒川イザナ】 (ページ26)

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幸せとは突然壊れるもので

母「...出ていきなさい」

母親は何かを決心したように私に言った

バタンッとドアが物凄い勢いで閉められた

『おい出されちゃった...』

それからは地獄。

食べ物もお金もない私は空腹で仕方なかった

そして最悪な事に喘息まで酷くなった

『ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ...ﾋｭｰ...ｹﾎｯ』

苦しくて堪らなかった

親は私を捨てた

私はまだ小学生だった

喘息の苦しさや空腹,暫く歩いた疲労で私は倒れてしまった

「あら,大丈夫？」

その時に私を拾ってくれたのが

今住んでるアパートの管理人さんだった

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『まぁ,こんなとこかな...』

三「...すまねぇな,そんな苦しい話させちまって」

『私が話したくて話したんだから三ツ谷くんは悪くないよ』

三「...そうか」

『......未だにあの頃の2人には会えてないし,夢もまだ達成してない。それ所か離れちゃった...私の生きる意味だったのに』

そう私の生きる意味はイザナの下僕として支える事

でもその本人は今何処にいるかも分からない。

探しようが無いんだ

『だから,同じ夢をもつマイキーについて行けばいつか必ず逢えるんじゃないかって思ったの』

三「お前...すげぇな」

『何処が...w』

三「お前ちっせぇ時からそんな辛い重いしてんのに良く耐えたな」

『生きる意味があるからね...』

三「それでも多分俺だったら挫折してるわ。生きてくれて有難うな」

そう言って彼は私の頭を撫でてくれた

何故か涙が止まらなかった

あの頃以来大泣きした事なんて無かったのに

"生きてくれて有難うな"

その一言がどれだけ嬉しいか

きっと私がずっと言って欲しかった言葉

『ｳｩｯ...』

三「辛い時は泣いていい。1人で抱え込むな」

それから私は暫く三ツ谷くんの腕の中で沢山泣いた

気づけば目元は真っ赤になっていて

頭がズキズキした

『こんな時間まで付き合わせちゃってごめんなさい...』

三「良いんだよ別に。」

『初めて昔の事を他人に話したよ。まだ出会って2日目なのにね...』

三「それって俺を信用してくれてるって事で良いか？」

そういって彼はﾆｶｯと笑った

『良いよ』

つられて私も笑った