慰めの言葉１４ ページ17
首領室に、珈琲の良い香りが漂う。
首領はころころと表情を変えながら、私に話をされた。
結局エリスちゃんは一度も手を繋いでくれなかっただとか、パフェを頬張るエリスちゃんはとても可愛かったとか。
話す事の一つ一つが鮮明に目に浮かび、気付けばかなりの時間が経っていた。
「そろそろ御休みになられますか、首領。」
「そうだね。明日は少し忙しいし、風呂に入って寝ようか。
Aはもう休みなさい。」
「然し…」
「いいから。午前の事を、私は心配しているのだよ？
今日はもういい。」
「……はい。」
首領の真剣な眼差しに、私は素直に従うべきだと判断した。
扉の前に立ち、首領に向き直る。
深く礼をし、扉に手をかけた時。
「Aに出会った時から、私は君を一生傍に置くと決めたんだ。
誰に何を云われようが、手放す事は絶対に無い。
此れを幸福と思うか不幸と思うかは、A次第だよ。」
「誰が不幸な事と思いましょうか。
私はこれからも、首領の為、組織の為に働き尽くしますよ。」
首領の高らかなわらいが部屋に響く。
私は扉を押し開け、外へと出た。
エレベータに乗り、そう云えばと手に持った紙袋に視線を落とす。
本当に、私が頂いて良いのだろうか。
…芥川様への大切な贈り物を。
そんな事を考えていると、目的の階へ着いた。
エレベータを降りると、足音が此方へ向かって来ていた。
咳をしながら此方へ向かって来られた其の御方は、私を見るなり目つきが変わった。
私達の間に緊張感が漂ってゆく。
芥川様の眼差しは、私を貫通しそうな程鋭かった。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (4月25日 1時) (
レス) id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
巫子(プロフ) - とても面白いお話ですね！『やめないか。』が『やらないか。』に見えました！←どうでもいい (2018年1月3日 20時) (レス) id: 343e14107c (このIDを非表示/違反報告)
アメヲト - おおおっ！戻って下さり本当にうれしいです♪ (2017年2月14日 21時) (レス) id: dfeb66c68a (このIDを非表示/違反報告)
唯 - お久しぶりです！！ (2017年2月14日 17時) (レス) id: 80ca6023d8 (このIDを非表示/違反報告)
カヤ猫 - 面白かったです！今後森さんとどうなるかが気になります。更新頑張ってください。 (2017年2月12日 19時) (レス) id: 30c508f23e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚澤 | 作成日時：2017年1月12日 23時
