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☆★☆★ ページ33

テストまでの間、相当頑張ったので、今日は朝練だけですませることにしていた。
よりにもよって、テストの結果がわかった日ってのがなんともではあったが、こればっかりは仕方が無い。


彼女がいるかどうかはわからない。いや、そもそも彼女がいないと入れない場所だ。
だが、「整理」するにはあの場所しかない。
俺は、祈るような気持ちで渡り廊下を進んで行った。



そっと音楽室のドアの窓から中をのぞくと、彼女は初めて見たときと同じようにピアノに向かっていた。
だが、以前のようにドアのこちら側に音は聴こえてこないし、なんだか表情もさえない。

意を決してドアを開けても、彼女は気づかない。
ピアノからは小さなきれいな音が聞こえてくる。でも、それは練習しているわけではなく、ただ、なんとなく思いついた音を追いかけてるだけのような、そんな頼りない音。


今まで見たこともないような雰囲気の彼女にちょっと驚き、開けたドアをわざとパタンと音を立てて閉めると、そこでようやく気づいたのか、彼女がはっとこちらを見る。

「あ、ごめん。また邪魔しちゃったね。」
「羽生君。。。」
「しばらく変なヤツがこなかったから練習しやすかったでしょ?」

実際そうだと思うので、ちょっと肩をすくめてとってつけたような笑顔を作ってみる。
彼女は鍵盤に目を落とし、小さく笑う。
「そんなことないわ。」と彼女は言うけれど、やはりなんとなく今までと雰囲気が違う。



なんとも言えない不安が俺を襲うが、沈黙を紛らすように、言葉を続けてみる。


「あーあ、頑張って西崎さんに勝とうと思って勉強したのになぁ。」
「。。。たった5点差でしょ。変わらないと思うけど。」
「5点でも、負けは負けだよ。だって、こないだのテストで西崎さん、たった3点でも取りこぼした、って悔やんでたじゃない。
でも、今回も1位じゃん。って、西崎さんにしてみれば、満点じゃなきゃ意味ないのかな?」
「中間テストはそうだったけど、やっぱり期末テストは難しかったね。」


そういって彼女は笑うけど、やはりなんだか雰囲気が違う。


「集中、出来てなかったのかな・・・・・」
彼女が、小さくつぶやくのがかすかに聞こえる。


やはり結果に納得してないんだ。
まぁ、俺もメダルはとっても演技に納得できないことはあるので、気持ちはわからなくも無い。

でも、集中できてなかった、って、ピアノの練習大変だったのかな?

☆★☆★→←想い



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設定タグ:羽生結弦 , フィギュアスケート   
作品ジャンル:恋愛
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ゆー - いろいろな曲を知れると思うとワクワクしますヾ(o´∀`o)ノ (2015年5月24日 0時) (レス) id: e6615b165f (このIDを非表示/違反報告)
さゆ(プロフ) - ゆーさん» ゆーさん。エオリアンハープ。あの透明感が私は大好きです。夢主にはあと数曲弾いていただく予定です♪ (2015年5月23日 0時) (レス) id: b5b2743f5c (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - 「さゆ」って友達のニックネームと一緒だ~なんて興味本位で読み始めたのに今はクラッシックに興味があります(笑)まさに運命!?なんて思ってます(〃ω〃) (2015年5月22日 23時) (レス) id: e6615b165f (このIDを非表示/違反報告)
さゆ(プロフ) - りまさん» りません。はじめまして!私、りまさんの作品が大好きで、いつも読ませていただいてます。すごく丁寧に書かれていていいな〜、って。私もがんばりますね♪ (2015年5月21日 22時) (レス) id: b5b2743f5c (このIDを非表示/違反報告)
りま(プロフ) - はじめまして!りまと申します。わたしもショパン大好きです♪続きを楽しみにしています。更新がんばってください! (2015年5月21日 6時) (レス) id: e12e9a56b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さゆ | 作成日時:2015年5月18日 23時

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