Beloved girl

episode12　樹Side ページ13

樹Side





今日は初めてのBOTのライブの日。





俺たちは楽屋でそれぞれ衣装に着替えたり

髪をセットしたりしていた。




そんなときだった…




翔平「ゴメン！………」




翔平の声が聞こえたんだ。




陣「も〜。なんや？なんや？」


LIKIYA「樹。ちょっと見てきてくれるか？」



そう言われたので、


樹「はい。わかりました。」


と、それだけ言って俺は廊下に出た。




すると、隣にある
美彩の更衣室のドアが開いていた。






まさかとは思ったけど…



樹「しょうへい…何やってんの？」


翔平「っ。いつき…。」




そこに美彩の
姿はなくいたのは翔平だけ。




樹「美彩は？」


翔平「……。」




翔平は何も言わなかった。

でも何も言ってくれないとわかるわけないから




樹「翔平っ！(怒)」


翔平「………。」



怒鳴ってしまった。

でも、それでも口を開かない翔平。


樹「もういい…。」


しびれをきらした俺は廊下に出た。




俺はそのまま美彩を探した。





なかなか見つからなかったけど…


樹「ハァハァ…美彩！」


美彩「っ。いっちゃん…。」


見つけた。




でも階段の隅にいる美彩は

衣装に着替えておらず半袖で………









そこから見えている

美彩の両腕は生々しくはなくても

痛々しい複数の傷跡があった。

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