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朝食から数時間後
数馬君のこと、現代のことや家の家電等の説明、私のことを話していたらあっという間に時間がたってしまった
まだ12歳だったらしい彼は、学園では保健委員をしておりいつも不運に見舞われているという
良く先輩が作った落とし穴に落ちたり、山で採った薬草は持って帰ったら1割くらいしか残らないとか
私も軽く自分のことを話した
仕事のことは説明が難しいので【お化け退治】の仕事とだけ伝えている
刀も【お化け退治】に使うものだと、間違ってはいない
「お化けなんているんですか!?」と驚いていたため、視えるのはほんの一握りの人だけだから安心してほしい伝える
後、身分証も何もない彼には申し訳ないけど外出禁止、家から出ないでと言っておく
彼は分かりましたと頷いてくれた
見つかったら面倒な人がいるから、という理由もある
今日もこれから仕事なので早速だがお留守番を頼む
お菓子でも買って帰ってくると伝えると嬉しそうにしていた
『ごめん数馬君、仕事の時間だから行かなきゃ
家にあるものは好きに使ってくれていいからね、冷蔵庫の物も勝手に食べてもいいから
じゃあ、行ってきます』
着替えを終えて支度する
1人暮らしだったから久しぶりに家にいる誰かに向けて放つ言葉
なんだかんだ数馬君が来て楽しんでいる自分がいる
数馬】「い、行ってらっしゃいですっ」
手を振りながら見送ってくれる彼を見て、生きて帰って来なければとあらためて思った
三反田数馬視点
「行っちゃった…」
僕を此処においてくれると言った南雲カナメさん
はじめこそ刀を持った知らない人、知らない場所だったため警戒していたが
『睡魔が限界』と寝てしまった彼女に少し呆れてしまった
いくら僕が年下とはいえ知らない相手、何も対策せず寝てしまうとは不用心すぎる…
そういう僕も色々ありすぎて、元々トイレに起きただけだったので
カナメさんが寝たのを確認した後寝てしまったのだが
それにしてもここが未来の世界かぁ、色々便利な世界になったんだ
此処に1人来たこと、またいつもの不運だと思ったけど
美味しいご飯も食べれたし、未来のものも色々見れたし
カナメさん悪い人じゃなかったし、全部が全部、不運じゃなかったのかな、なんて
そんなことを思いながら先ほど閉まった玄関を見る
【お化け退治】が無事に終わるといいな
それにしてもカナメさん
全然隙がなかった
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作者名:楓の姉 | 作成日時:2024年2月19日 14時