どなたですか？ (ページ6)

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『それで数馬君、でいいかな？
まず君がここに来てしまった経緯を教えてほしい』

数馬】「数馬で大丈夫です
分かりました、僕はここに来る前…」

～ちょこっと回想～
夜中に目が覚めた
寝る前に水を飲みすぎたのかトイレに行きたくなってしまった
隣の友達を起こさないよう静かに部屋を出る
夜は静かで少し肌寒く、冷える前に早く戻ろうなんて考えながら歩いていたら
何故か廊下に置きっぱなしになっていた桶に躓き外に転んでしまった
あぁ、今日も不運が発動したなんて思っていたら
転んだ先に落とし穴があってそのまま落っこちてしまい
気づいたら…

『ここにいたってこと？』

数馬】「多分、はい…」
なんというか、色々突っ込みたいところがあったけどこの子、災難だ
とりあえず

『あの…トイレ、行く？』

「…はい」
返ってきた返事は消え入りそうな声だった

使い方が分からないようだったので軽く説明をする
『そのボタンを押せば水が流れるから後はそのままでいいよ
手を洗うときはそこに手を近づけると勝手に出てくるから』
石鹸はそこにあるやつね、と言いリビングに戻る
トイレ前で待つわけにもいかないからね
あぁ、先ほど考えていたことが当たっているかもしれない

数馬】「あの、ありがとうございました」
数分して数馬君が戻ってきた
おかえり、そう声をかけてまた椅子に座るよう促す

『さてと、お話しの続きしよっか』

数馬】「はい」

『これから話すことは私の憶測なんだけどね
もしかしたら君は、未来に来ちゃったかもしれない』