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1人目の客人 ページ3

今日も一日仕事が終わって、補助監督の山羽さんに車で家まで送ってもらい帰宅


現在の時間夜中の2時、とても眠い

家に着き、互いにお疲れさまと言い合って山羽さんを見送り玄関を開けようとした
そう、開けようとしたのだ


家の中から人の気配がする…

この家は結構セキュリティ良いほうなんだけどなぁ、なんて思いながら警戒しつつロックを解除しドアを開ける


慎重に廊下を進んでいつでも攻撃態勢に入れるよう鞘はそのままで刀を持つ

リビングの扉の前まで来た、中の人の気配は1人分
こちらに気づいた様子もなし、というか【います】という分かりやすい気配
違和感を感じながらも扉を開ける


そこにいたのはおろおろと辺りを見渡す寝巻を着た薄紫色の長髪の少年
こちらに気づくと目を見開いて後ずさる、少々涙目だ


なんだか拍子抜けといか、こちらがなぜだか申し訳なくなってくる
警戒は解かないが


『えー、どなたですか?泥棒さん?』
まぁ違うだろうけど尋ねてみる
恰好もあれだし手袋してないし、カバンも何も持ってない
どこかの刺客でもないだろう
急にここに来てしまったような恰好

聞かれた少年は首を大きくブンブン振って「違います!」と大声で叫ぶ
やめて今夜中の2時だから近所から苦情が来る

慌てて静かに!と人差し指を口元にあてジェスチャーすると、少年は両手で口元を押さえながらコクコクと頷く
え、何それ可愛い

何かしら事情がありそうなので少年が落ち着くのを待つ
明日(今日)も仕事あったけど午後からだから少しは寝れるかな、眠気覚ましに珈琲でも飲もうかなぁ、なんてちょっとした現実逃避をしながら

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作者名:楓の姉 | 作成日時:2024年2月19日 14時

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