僕のヒーローアカデミア(♀) (ページ3)

今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:163 hit

入学試験2 ページ3

試験も終盤に差し掛かった頃、各会場に0P敵が出現する。
その敵は、建物を壊しまくり、逃げ遅れた受験者は瓦礫に道を塞がれ動けない。
モブ1｢っ…クソ…！んだよこれ…試験でこんなのアリなのかよ…。｣

A｢あれが0P敵か…随分でっかいね｣
皆が反対方向に逃げる中、瓦礫の向こうから、Aは0P敵を傍観している。
A(試験の説明を聞いた時から考えてた…0P敵の必要性。)
A(そもそもヒーローってのは、戦闘はあくまで副次的なもので、人命救助が最優先の職業だ。)
A(そしてこれはヒーローを育むための教育機関の試験…それなのに、ヒーローの根底の部分を見ずしてどうするというわけ。強さだけで合格者を決めるなら、この試験は欠陥品すぎる。)
A(実物を見て予測が確信に変わった。)
A(この試験には恐らく、敵を倒して得るポイント以外に、他の受験者を助けて得る救助ポイントなるものがあるんだ。)
A｢もう十分ポイントは稼げたと思うけど…｣
A｢ちょっくら、好感度上げにいっとこうかな。｣

モブ1｢…っ…！｣
敵が、瓦礫に足を挟まれ動けない受験者に襲いかかる。
モブ1｢…いやだ…助けて…｣
瞳が震え涙が滲んだその時、間一髪でAが瓦礫を個性でどかし、そいつを抱え助けだす。
A｢…流石に、たかが試験で死人を出したら、雄英の評判は地に落ちるだろうね。｣
モブ1｢…え…？あれ…？死んでない…？｣
A｢そしたら、僕の将来が閉ざされてしまって困るんだよ。入試、ここしか受けてないからさ。｣
A｢ふふ、大丈夫かい？ぼく。｣
モブ1｢え、あ…おう…｣
Aはそいつに微笑むと、安全なところに彼を下ろした。
A｢…さて、君も助け出したことだし…｣
A｢あれだけ大きいと、随分壊しがいがありそうだ。｣
Aは0P敵の方へ走って行くと、周りの瓦礫を動かし足場にして敵の頭上に登り、腰に携えていた木刀で敵を斬りつけた。
たかが木刀のはずだがその威力は凄まじく、敵にヒビが入り壊れる寸前だ。
A｢あと一息。｣
Aはもう一度同じ技を繰り出すと、敵の頭の部分が壊れ崩れ落ちた。
その衝撃で空中に放り出されたAは、目を見開いて、どこか恐ろしい笑顔で崩れていく敵を見ている。
そして、敵の破片を動かし足場にして、テンポよく地上へ降り立った。
A｢うん、上出来。｣
『終了〜！』
周りの受験者がその光景に驚いて釘付けになっていたその時、10分が過ぎ入学試験が終わった。