35話 温かさの賜物� �sideドラケン】 ページ35
＊
「…おいマイキー」
「ん？」
「何なんだよここは！！」
「見りゃ分かんだろ。雑貨屋」
集会もない放課後にマイキーから「ケンチンちょっと付き合ってよ」と半ば強制的に連行されたかと思えば、野郎2人で入るにはいささか場違いな店の中にいる始末。
呆れたように返ってきたマイキーからの返事に、思わず声が大きくなる。
「ちげえよ！なんでこんなファンシーな店に野郎2人で入んなきゃなんねえんだって話だろうが！」
「も〜んな怒んなよ。あ、ケンチンあれ良くね？」
こういうマイキーの奔放さは今に始まったことではないが、こいつはいつも言葉が足りねえ。
ずんずん奥に進んでしまうマイキーに仕方なく後ろからついて行き、話を続けた。
「おいそろそろ教えろや。こんな所に何の用なんだよ？」
「なにって誕プレ」
「誕プレだぁ？…あ、佐竹か？」
「そ。エマが言うにもうすぐなんだとよ。本人全然言わねえけど」
「そういうことならエマと来れば良かったじゃねえか」
「そのエマとAが今日遊んでんだよ。ここら辺には来ねえようにしてもらってる」
「なるほどな」
アクセのコーナーでしかめ面をしながら手に取っては戻すを繰り返すマイキーを眺めて、思わずニヤついてしまった。
こんな珍しい光景を拝める日なんぞ滅多にねえ。
「それにしてもあのマイキーがなあ〜？」
「んだよ」
「いや人は変わるもんだな。ヨメの誕プレに頭悩ませるお前を見る日が来るとは思わなかったぜ」
「うっせえなぁ…」
「1人じゃ入りづらかったから俺を呼んだってわけな」
「だーもううるせえって！いいから行くぞ！」
「へーへー」
眉間に皺を寄せて俺に反論しつつも、真剣にプレゼントを選んでいるマイキーは、ここ最近本当に変わったように思う。
何がと聞かれれば難しいが、少なくとも俺の知っているマイキーはこんな風に誰かを想って贈り物をするようなタイプではなかったし、何よりこいつ自身を纏う雰囲気が以前より柔らかくなった。
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36話 温かさの賜物�◆�sideドラケン】→←34話 君への特別��
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ルイ(プロフ) - チョコプリンさん» 前作に続いてこちらも楽しんで下さってありがとうございます😭✨そのお言葉がめちゃくちゃ嬉しいです！引き続き頑張っていきます〜💪 (2022年2月15日 17時) (
レス) @page24 id: cd547e9a61 (このIDを非表示/違反報告)
チョコプリン(プロフ) - 前作からのファンです！🙋♀️もうめっっっちゃすきです！今後も応援させて頂きます📣💕 (2022年2月15日 7時) (レス) @page25 id: e53e09d499 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - ゆたんぽさん» 嬉しいコメントありがとうございます！( ；∀；)頑張っていきますー！ (2022年1月25日 15時) (レス) @page10 id: cd547e9a61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - だめだ。好きな内容すぎて。仕事放棄して一気読みしてた。。。続き頑張ってください！応援してます！！ (2022年1月21日 14時) (レス) @page10 id: 7710f291f1 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - なさん» ありがとうございます！前作に続いて新作まで見ていただけてとても嬉しいです！楽しんでいただけるよう頑張ります(*´ω`*) (2022年1月18日 13時) (レス) id: cd547e9a61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2022年1月18日 2時
