99話 ページ26
＊
「ふわぁ…お？ツッキーとぐっちだ。おはよ〜」
「成宮さんおはよう。緊張感のない欠伸だね…？俺なんてこんなに胃が痛いのに…」
「あはは大丈夫だよ。適度な緊張感は人に良い影響を与えるんだから！ね、ツッキー！」
「さぁ、その人次第なんじゃない？ていうか成宮」
「ん？」
「目、ひどいけど？いつもよりブサイク」
和久南戦の朝。
集合場所へと向かう山口と月島と偶然合流した成宮は、彼のその質問に顔を顰める。
せっかく和やかに山口の会話で盛り上がろうとしていたのに、相変わらず痛いところを突く月島をじとっと睨みながら自身の片目を小さくさすった。
「ツッキーったら朝から氷点下王子〜。ちょっと連絡溜まってて寝不足なだけですぅ」
「へぇ。キミは寝不足でそんなに赤く腫れるんだ？」
「…ツッキーきらーい」
「もう一回それ言ったらキミの鞄にバッタ突っ込むから」
「嘘でしょ！？鬼！極悪非道の極み！」
「お、俺はツッキーのこと好きだよ！」
「山口うるさい」
「ヒュー！お二人さん朝からお熱いことであいたっ！！！？」
「成宮は次余計なこと言ったら覚えておいてね」
「うっす」
月島の光の入らない瞳を見て、これはガチのやつだと悟る成宮。
虫と天秤にかけられたら仕方がない。もはや趣味と化してる月島へのからかいもこの辺にしようと大人しくなった。
「あ、谷地さんたちだ！おはよう！」
その後すぐに谷地や日向、そして先輩たちなどぞろぞろと近くに見え、呼ばれた山口はそちらに走っていく。
何となく付いて行くことはせず、そのまま成宮と肩を並べて歩く月島はちらりと彼女の横顔を見て尋ねた。
「で？実際のところはどうなの」
「うーん…良い意味でスガさんに泣かされちゃった？」
「…やっぱり菅原さんか」
「あ、でも遅くまで連絡してたのも本当。相手は伊達高の二口先輩だけどね」
「は？成宮の交友関係は4次元ポケットなの？」
「あっはは！何そのたとえ！」
楽しそうに笑う成宮を見て、無意識のうちに安堵の表情を浮かべる月島。
彼は彼なりに、昨日の成宮の様子を多少なりとも気にしていたのだ。
「菅原さんに良いとこ取りされた感じで癪だけど…大丈夫なんだ？」
「ん。ありがとねツッキー。和久南フルボッコにしてきてよ！」
「フルボッコは普通に無理でしょ。まぁ勝つけど」
にっこり笑った彼女は拳を出す。
それに自分の拳を合わせた月島は、そこから伝わる熱の余韻を大事に胸の内にしまったのだった。
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おもち。(プロフ) - ルイさん» 本当ですか！嬉しいです(^^♪最終章まで楽しませていただきます(*´`) (2020年4月17日 1時) (
レス) id: 753b9a62df (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - おもち。さん» わぁぁ！おもち。さん、とても嬉しいお言葉ありがとうございます！！最終章まで近いですが頑張ります♪（おもち。さんの素敵な小説も拝見させて頂いております(*´ω`*)） (2020年4月16日 21時) (レス) id: 94aec662ed (このIDを非表示/違反報告)
おもち。(プロフ) - 今まで読んできた小説の中で内容や設定1番好きかもしれません……！展開の魅せかたがめっちゃ好きです！！更新頑張ってください！ (2020年4月16日 16時) (レス) id: 753b9a62df (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 佑奈さん» 佑奈さんありがとうございます！赤葦くんかっこいいですよね…！次の章からはまた登場予定なので楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです！ (2020年4月15日 1時) (レス) id: 94aec662ed (このIDを非表示/違反報告)
佑奈(プロフ) - このお話の赤葦くん好き… (2020年4月14日 15時) (レス) id: 174bbcca55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2016年7月4日 15時
