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バレンタイン番外編2 ページ24

【烏野】

3. 月島

「はぁ…こんなに食べきれないんですケド」

「あれま。ならツッキー、私のもいらないのかな?」


まるで買い物帰りの主婦のように、両手にズシリと重さのかかった紙袋を抱え、月島はボソッと独り言を漏らしてしまう。

それを目ざとく聞きつけた成宮がからかうように、目の前でひらひらと手作りチョコが入ったラッピングを見せびらかしながら話しかける。


「誰がいらないって言ったワケ?どうせ僕の好みに合わせて作ってるんデショ?」

「あっはは!自信満々じゃん。ま、自分で確かめてよ」


ずいっと差し出されたそれを受け取った月島は、僅かに頬を緩ませる。


「全くも〜ツッキーは素直じゃないなぁ。これでもし私が誰かに本命でもあげてたらどうしたわけ?」

「は?どうもしないケド。ま、たまたま?偶然?手が滑ってそのチョコが吹っ飛ぶかもしれないけどね」

「え、怖い怖い!それ世間はでわざとって言うからね!?」


ツッキーったら過激派じゃーん!なんて言いながらケラケラ笑う彼女を、月島は横目で見やる。

させないよ。させるものか、そんなこと。


「キミはお子ちゃまなんだから本命とかまだ早いんじゃない?」

「えぇ〜私、華の高校1年生なんだけど〜?」

「どうしても本命チョコとかそういう浮かれたことしたいんなら、僕が貰ってあげるから」

「そっかぁ。…ん?え、待って?私の本命欲しいって??誰が?ツッキー?ちょ、デレ期なの??」

「…さっさと部活行くよ残念美少女サン」

「美少女!ツッキーが私を美少女って言った!!」

「都合の良いところだけ聞かないでくれる?」


いつものようにじゃれ合う2人。

だが、いつもとほんの少し違う空気をまとった2人だったとかなんとか。



.

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おもち。(プロフ) - ルイさん» 本当ですか!嬉しいです(^^♪最終章まで楽しませていただきます(*´`) (2020年4月17日 1時) (レス) id: 753b9a62df (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - おもち。さん» わぁぁ!おもち。さん、とても嬉しいお言葉ありがとうございます!!最終章まで近いですが頑張ります♪(おもち。さんの素敵な小説も拝見させて頂いております(*´ω`*)) (2020年4月16日 21時) (レス) id: 94aec662ed (このIDを非表示/違反報告)
おもち。(プロフ) - 今まで読んできた小説の中で内容や設定1番好きかもしれません……!展開の魅せかたがめっちゃ好きです!!更新頑張ってください! (2020年4月16日 16時) (レス) id: 753b9a62df (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 佑奈さん» 佑奈さんありがとうございます!赤葦くんかっこいいですよね…!次の章からはまた登場予定なので楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです! (2020年4月15日 1時) (レス) id: 94aec662ed (このIDを非表示/違反報告)
佑奈(プロフ) - このお話の赤葦くん好き… (2020年4月14日 15時) (レス) id: 174bbcca55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルイ | 作成日時:2016年7月4日 15時

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