REAL ME

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「「お疲れっしたー！」」



DVDの特典用に少し撮影をしてから
各自着替えてホテルへ向かうバンに乗り込む

一番後ろの席に玉、宮田、俺の順に座り
その前にニカ千、先頭には藤ヶ谷と横尾さんが座った

バンに乗り込むとすぐにニカ千がライブの反省会を始めた



「俺的に最初の ″Tell me why″は当たり演出だったなぁー！めちゃくちゃ反応良かったよね！」

「うん！特に初日の反応は良かったね！まさか″Tell me why″でスタートするとは誰も思ってなかったみたい」



自分達の演出にファンのみんなが高反応だったのが嬉しかったようだ

ここがダメだったとか次の東京ではこうしようとか二人楽しそうにキャッキャと盛り上がっているその姿を後ろから眺めていると



「でもさ、やっぱり一番は北藤だよね！巨大地震並みに歓声でドームが揺れた！」

「マジであれはヤバかったね！歓声ってゆーより悲鳴だったよ！」



ね、ミツ！と千賀がキラッキラと瞳を輝かせて後ろを振り返った



「え、あぁ、そだな…」

「えー、なんでそんなにテンション低いのさぁ」

「俺、ステージ裏で見ててめっちゃ鳥肌立ったもん。ガヤもミツもめちゃくちゃエ□くてかっこよかった！」

「だよね、だよねー！」



恥ずかしいくらいにベタ褒めするからどんな反応をしたらいいのか分からない



「千さん達、楽しそうだね」

「ねぇミツ、ホテル戻ったらすぐ寝ちゃう？」

「ん？なんかあったか？」

「久しぶりにミツの部屋に行きたいなぁって思って、風呂サーしよ」

「あぁ、別にいいけど…」

「やった！じゃぁ、後で行くときLINEする」



嬉しそうに笑う玉森
最近はあまりこんな風にお互いの部屋に行ったりしなくなったけれど昔はよく宮玉と同じ部屋だったし
風呂サーなんて言ってただ３人できゅうきゅうに風呂に入るだけで楽しかったななんて
懐かしさで俺の頬も自然と緩んでしまう



「えー、玉達いーなー！ミツと最近サウナ行ってないし俺も行きたい！」

「ニカはだーめ」

「ずりぃ、何でだよー」



不貞腐れる二階堂の奥、視界に入る藤ヶ谷の頭はピクリとも動かずに前を向いたまま
いつもなら横尾さんと話したりしてるのに
少しだけ違和感を感じた


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