. ページ22
Aside
あの後、お祭りを覗きに行った先で大きな山車の事故が起きた。
頭の怪我はその時、まだ小学生くらいの女の子を助ける時にできたもの。正直これくらいで済んで良かった。だってあの時私が助けなかったら、あの女の子はもう＿＿＿＿
でも、もともと帰国したばかりで荷物も少ないし、シーバーも持ってない。そうなるとそろそろできることも限界を迎える…。そんな時にあの懐かしい、優しい声が私を呼んでくれた。
『白石先生ナイスタイミング…私さっき日本に着いたところだから、持ってる治療器具も少なくて、』
白石「どういうことかは後で聞くとして、A先生は大丈夫なの？出血量どのくらい？治療変わる」
『ごめんね、今手が離せないの…。出血量は700〜800cc、まだ大丈夫だよ。それよりこの子、意識レベルがどんどん低下してる』
緋山「お待たせっ…A！あんたどうなって」
『緋山先生、ありがとう』
緋山先生まで来てくれた。彼女は周産期医療センターにいると聞いていたけど、心優しい緋山先生のことだ、きっと救命の人手不足を聞いて自分のことも省みず戻って来たのだろう。
緋山「細かいことは絶対後で聞くからね！…それにしても態勢きついね」
『白石先生にも同じこと言われちゃった。上からアプローチする』
そこには変わらない2人の姿があった。2人とも、まるで6年前みたいに私を心配してくれる。音信不通となってしまった私に対して、それでも前と変わらない態度で接してくれるのがが嬉しくて、思わず痛む頭も気にならなくなった。
緋山side
せっかくAと無事…ではないけど、再会できたと思ったら、シーバーが鳴った。
prrr prrr
名取「緋山先生、名取です。聞こえますか？」
緋山「なに？」
名取「出血が」
緋山「出血？あんたが診てるの浴衣の方だよね？」
名取「いえ、開放骨折の女性が」
緋山「あぁ、そっちか…」
白石「大丈夫、私もいるし、行って」
話したいこと、聞きたいことはいっぱいある。でも今は、やらなきゃいけないことがあるから。
待ってなさいよ、A。さっさと皆治療するから、その後じっくり話聞かせてもらうんだからね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 546人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うたプリ大好き?(プロフ) - 完結になってますが、終わりなのでしょうか？ (2019年9月9日 6時) (
レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
さわ - 凄く面白いです！！更新楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2017年10月15日 22時) (レス) id: 624c3d29d5 (このIDを非表示/違反報告)
すみ(プロフ) - 友結子さん» そうなんですね！更新頑張ってください！ (2017年10月13日 6時) (レス) id: a9185cd038 (このIDを非表示/違反報告)
友結子(プロフ) - すみさん» 面白いと言って頂けて有難い限りです（ ; ; ）!! 台詞に関しては全話録画してあるものをちょこちょこ再生しながら書いております◎ 医療知識がないので専門用語等間違えているかもしれませんが、なるべくドラマの再現ができるよう尽力しております○* (2017年10月13日 0時) (レス) id: e7ffff4c77 (このIDを非表示/違反報告)
すみ(プロフ) - この小説ホントに面白いです！ドラマとセリフとかも一緒ですごいですね！見ながら書いてるんですか？ (2017年10月12日 18時) (レス) id: a9185cd038 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：友結子 | 作成日時：2017年10月9日 2時
