吸血鬼と私【After the Rain】 (ページ25)

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22話ページ25

放課後、無事に終わり、職員室へ鍵を返しに行ったら、女の子に止められた。

「一ノ瀬さんだよね？」

『はい？』

リボンタイから見るに青だから3年生の先輩だ。
接点のない先輩、何か用だろうか？

「あの人には気をつけて……！！いや、早く離れて！貴方が………危ないの！！」

単刀直入に言おう。
何を言ってるんだろうか…？

『え？え？誰のことですか？』

「相川くん…………いえ…1番危険なのは……」

「あ！Aちゃーん！遅いですよ！」

後ろからまふくんの声がして、後ろに振り向く。

前をちらりと見たら、先輩はいなくなっていた。

『…………なんだったんだろうか…』

「ん？どうかしました？」

『ううん、なんでもないよ』

「遅かったので迎えに来てしまいました、帰りましょう？」

『そうだね…』

本当にさっきのはなんだったんだろうか…。
それに彼が危険とは…。
それ以上に危ない人……。
なんの接点のない先輩…。

謎は深まるばかりだった。

ーーーーーーーーー

「～♪～～♪～～～♪～♪♪」

まふくんは鼻歌を歌いながら歩いている。

「～♪～♪……大丈夫ですか？」

『え……？』

「すごく暗い顔をしてたので学校で何かあったのかと……」

そんなに暗い顔をしていたのだろうか。
物凄く心配をされている。

『ううん、大丈夫……大丈夫だから』

そう言って、まふくんと繋いでた手をぎゅっと握り返す。

「カラオケ行きませんか？」

『え……？』

有無を聞かず、彼はゆっくり歩幅を合わせて走り出す。

ーーーーーーーーー

カラオケに着いたはいいが、なぜ急に……。

「気分が乗らない時はカラオケですよ！歌いましょう！」

指定された部屋に入っていく。

はい、なんてまふくんにマイクを渡される。

「一緒に歌いましょう？」

彼は優しい。
危険なわけがない……
そう自分に言い聞かせ、まふくんとのカラオケを楽しんだ。

『んーーーースッキリした！まふくんありがとう！』

「いえ、Aちゃんが元気になって良かったです！」

カラオケを終わった頃にはオレンジ色に綺麗だった空が星がちらちら見える夜になっていた。

「さぁ、帰りましょう？」

『うん！』

差し出された手を握る。

♡o｡+..:*♡o｡+..:*
時間があればまたイラストを載せたいなぁ……
次は出てきた人達を描きたい……描きたい……。
時間が足りない……。