38*サンジside* ページ8
.
「………ちょ、っと待てよ…」
Aが国を滅ぼした？
国の王女？
そんなはずはねぇ。
そんなこと、あるはずがねぇんだ。
Aは優しい、誰よりも。
俺が落ち込んでる時は、誰よりも早く気がついて励ましてくれる。
俺が料理に行き詰まっていると、解決策を一緒に考えてくれる。
優しいはずなんだ。
「………チビナス」
ジジイが俺の目を見る。
「……………今決めろ。
Aを受け入れるか、このレストランから追い出すか」
鋭いジジイの瞳は、冗談を言っている風には見えなかった。
……そんなの、答えは一つだ。
「俺がAを守る！
アイツが何者かなんて知るか！どうでもいい！！
俺はただ、Aと一緒に料理がしてぇんだ！！！」
俺がそう言うと、ジジイは少し優しい瞳になった。
気がした。
ジジイの部屋を出ると、キッチンのそばにAがいるのが見えた。
何だかAが遠くに行ってしまいそうだと感じてしまった俺は、彼女に近づく。
Aは風に当たりながら、月に照らされた海を眺めていた。
「…………あれ？サンジくん？
ゼフとお話してたの？」
俺の気配に気づいたAが振り返る。
ニッコリ笑う彼女を見て泣きそうになる。
…俺が、Aを守る。
この笑顔を守るんだ。
「………あぁ、Aは？」
「なんか、眠れなくて…
……あ、ザッハトルテ、みんなに好評だったよ！
サンジくんのおかげだよ、ありがとう」
何故かこの笑顔を見た瞬間、自分の夢を語りたくなった。
A、俺はたとえお前が悪魔でも化け物でも、お前を受け入れるから。
お前も、俺の夢を受け入れてくれねぇかな。
「……………なあ、A。
オールブルーって知ってるか？」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 991人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
chibeone1(プロフ) - ゼフさんの女の人に対する考えが原作と矛盾してる (2022年8月21日 15時) (
レス) @page9 id: f1bf3824f6 (このIDを非表示/違反報告)
柚々鵙(プロフ) - サキさん» サキ様コメントありがとうございます…！そう言っていただけて感無量でございます(；；)是非とも移行先でも楽しんでいただけると嬉しいです……！ (2022年6月19日 23時) (レス) id: 5c0d7b263a (このIDを非表示/違反報告)
柚々鵙(プロフ) - めがねさん» めがね様！コメントありがとうございます( ;ᯅ; )シンプルどスレートなお言葉すっっごく嬉しいです！！！！！また移行先もぜひぜひお楽しみください！ (2022年6月19日 23時) (レス) id: 5c0d7b263a (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - パート2完結お疲れ様です!!とても楽しく読ませて頂きました…パート3も楽しみにしています…!! (2022年6月19日 20時) (レス) @page31 id: 576a59e518 (このIDを非表示/違反報告)
めがね - 好きです！！！！！ (2022年6月19日 20時) (レス) @page31 id: fb17854a1e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柚々鵙 | 作成日時：2022年6月8日 22時
