29話 ページ30
水希side
いくら冷静とはいえ、スイッチの入ってる僕は僕ではない。
自分が、どんどん残虐になっていくのがわかった。
・・・。
コーくんは、僕が強くなることを拒んでいた。
自分自身、これ以上ギアを上げてはいけないと、妖力探知機が鳴り響いていた。
なにか、良くないことがあるのか？
いや。昔から戦いを避けてきた僕になにがあるという。
なにもないだろ。
僕は臆病なんだ。
戦えるまでの妖力を手に入れたのだって、つい最近じゃないか。
なのに…僕は一体何を恐れている？
本能が、これ以上は自分の身が危ないと言っている。
本能？
なまっていた、使っていなかった僕の本能が何になる。
それに今は、自分の身なんかより、ゆーすけくんを戸愚呂の元まで連れて行くんだ。
そこで僕の視線の先に入った。
髪の色が黒に戻っていた。
しまった、考えすぎた！
ナーバスになりすぎて戦闘スイッチがオフになってる！
幽助「水希避けろぉぉ！！」
顔を上げた瞬間に僕はふっ飛ばされた。
速すぎて誰にふっ飛ばされたのかすらわからなかった。
水希「速い…！」
飛影「違う、お前が遅いんだ。」
蔵馬「水希ー！臨戦態勢に入らないと君が危ないぞー！」
水希「自分じゃコントロールできないんですー！なにかきっかけがないと…」
遠くから話しかけてくる2人。
でも、このままの僕だと本当に死ぬかも…
相手の妖力も見えなくなってしまった。
リングに戻ると、3人は血の涙を流していた。
「コロス…コロス…コロして…」
殺して…？
あぁ、そうか。
彼らもギリギリのところで戦わせられているのか…
幽助「確かにむごいぜ。」
水希「ゆーすけくん…？…ハッ…」
ゆーすけくんの霊力の最大値が上がっていく…！？
まさか、怒りで上げているというのか？
そんな…こんなの初めて見た…！
それと同時に気づいてしまった。
ゆーすけくん、3人を殺す気なのか？
きっと、まだ彼には3人を救う霊気はない…
僕が…僕がやらないと…
震える足を懸命に動かした。
幽助「ワビは地獄できっちり入れるぜ！！」
ゆーすけくんが構えをとったところで彼の手に自分の手を被せる。
間に合った…
水希「僕がやります。」
髪の色は黒いままだったが、僕は構えた。
水希「弱くても…僕にだって彼らを救えるんだ…！」
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。 - 神作品だ。 夢男の性格中の人とそっくりだし♪ 更新待ってるよん!♪ (12月22日 1時) (
レス) @page33 id: b523133505 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プラス. | 作成日時：2022年1月21日 17時
