LOVE STORY ｡・:＋° CM's STORY 6

パンダ *CM* ページ47

家の前まで来て、
下の道から上を見上げる。


ベランダが見えて、灯りがついてる。


いるよな、もうこんな時間だし。

寝るところかな。


明日は日曜日だから、夜更かしをするかな？


テレビ観ながらお酒でも飲んでいたり。


部屋でどう過ごしてるかは知らないけれど
隣にいる、ってことだけはわかる。




･



ふぅ、って
一つ息を吐いて。

気持ちを落ち着かせたけれど……


エレベーターを待つ間も、
乗り込んでからの数十秒も……


Aさんの顔が浮かんでた。



･



どんな結果であっても

ありがとう、は伝えたい。


これは、決めている。




好きになって、僕は知らない自分をたくさん見つけたから。


経験をさせてくれたこと、
気付かせてくれたこと。


僕の人生にとって、大きなプラスに………




CM「……………」




･




･





エレベーターの扉が開いて



僕の目に飛び込んできた光景に、

数秒、時が止まった。





CM「……………パンダ？」




･





･





ケーキを持って、

顔だけパンダの被り物を被った……Aさん。




まさに、僕の部屋のドアの前。



インターフォンを押す瞬間に
顔だけ、こっちを見て固まってる。





「…………！！」




声を発さず
ジェスチャーだけでも慌ててるのが分かる(笑)



挙動不審のパンダを見て



いつもなら

不審者ですか？通報しますよ？なんて言葉を言うだろう。






だけど、

一歩ずつ、彼女に近づいた僕の顔はきっと

自分でも制御出来ないくらいに
だらしなくにやけているんだろうな(笑)







･

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