君に会いたい ~jaejoong~

幸せにしてあげたい ページ46

ケーキのパックを開けてお皿に乗せる。


ロウソクを探したけれど家にはなかった。



珈琲をいれるまでの間

ジェジュンはずっと、私を見てる。


優しい笑顔を浮かべてるけれど

ふと、表情がなくなる瞬間もある。




その顔の奥には、どんな気持ちが隠れてる？





｢お待たせ｣



ソファーの隣に座った。




・




JJ｢歌って？｣

｢歌？｣

JJ｢Happybirthdayの歌｣




私の歌が終わると


ふっ、と
ジェジュンはロウソクを吹き消す真似をした。



二人きりの誕生日。


幸せな日のはずなのに……




・




JJ｢願い事した｣


｢どんな？｣


JJ｢来年は、花が欲しいって。｣


｢………花｣


JJ｢大切な人から、綺麗な花束。｣




花くらいなら
いくらでもあげたい。


私に出来ることがあるなら


ジェジュンを………幸せにしてあげたい。





｢ジェジュンが、幸せになりますように。｣






本当に、心からの願いだったの。




私はどうでもいいから

私のぶんの幸せも全部ジェジュンにあげたい。




これから先……


ジェジュンにだけは、

幸せになって欲しい。








喉の奥が熱くなって




その瞬間、

ジェジュンに肩を抱き寄せられる…




｢………ジェジュン｣



JJ｢………ごめん、プレゼントってことに
してくれない？｣





優しい温度


背中に回った腕に力が籠る。






｢…………っ、ぅ……｣





ごめんね、


ごめんなさい。







もう……やめようと思う。




ちゃんと、


伝えられるように。



勇気を出すよ。




一人になる勇気と


愛されたいと思うばかりじゃなくて。


人を愛せる人になりたい。


自分の事、放り出せるくらい

人の幸せ、考えてあげられる人になりたい……









・







JJ｢………ごめん｣



誰よりも優しいあなたの腕の中。


涙よりも、笑顔が似合うはず。



私とジェジュンの間には

涙は悲しすぎる。







｢………ごめん、なんか、泣けてきちゃった(笑)

ケーキ、食べよう！｣




笑顔を作るけど、

ジェジュンは……笑ってくれなかったね。




JJ｢………ごめん。帰るね｣





立ち上がって、




JJ｢………Aが好きだよ。
だから、次会う時は……笑ってほしい。｣




｢…………｣




JJ｢明日でも、明後日でも
もっと先でもいいから。

次、呼んでくれたら……
絶対、泣かせないから。｣





・




一人で食べたケーキに
もう一度願った。


ジェジュンが幸せになりますように。

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