理想の話４［赤］ (ページ42)

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『おはようございます』

気まずくないといえば嘘になる

でも仕事は仕事

後輩たちにメガネなんて珍しい！と驚かれる

目が腫れててメイクでも完璧にカバーができずメガネで誤魔化してみた

塩分多いものを夜中に食べて浮腫んでるだけだと嘘をつく

桐「おはよう」

『おはよう』

桐「頭良さそうに見えるな」

『普段は悪そうに見えるんですか？』

桐「うん」

『おいこら』

桐「はははっ！嘘やって」

『嘘じゃなかったらシバくよ』

桐「こわぁ」

昨日のことなんかなかったように接してくる照史のおかげでほっとした

中「おはよう」

桐「おはよう！」

『おはようございます』

でもやっぱりこっちとは気まずい

桐「A」

照史に小さな声で話しかけられる

桐「もしかしてあの後なんかあったん？」

あーほら…やっぱ違和感あるんだ

『ううん。なんにも』

桐「ふぅん」

何だかんだ上手く話せなくて気付けば外は暗くなっていた

お先に失礼します、と次々に周りが帰っていく

桐「よし。俺もそろそろかえ…」

帰るな

そんな思いを込めて照史を見る

視線に気づいたのか目が合った