もしもの日常(虹)3 (ページ42)

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振り向いたAは不貞腐れたような表情でこっちを見てくる

『知ったところでどうにもならんし。ただ嫉妬して終わり』

重「俺の初恋はAやから」

『嘘』

重「嘘ちゃうわ」

壁に押さえつけるようにして閉じ込める

重「ずっと好きやったし」

『でも彼女いたことあるやん』

重「それはAを忘れるためで誰も長く続かへんかった」

『それでもやることやっ、て……いやええわ聞かんとく』

顎を持ち上げてキスをして

身体を押し返されても離すことなく深く口付ける

なんでこんなに好きなのに伝わらへんねんっていうもどかしさと

後にも先にも俺が好きなのはAだけやっていうのをわかってほしい

そんな一方的な感情をぶつける

力が抜けてずるずると下がっていく身体を支えてようやく唇を離した

『あほ…』

重「こっちのセリフや」

『こうなるのが嫌やってん。ずっとメンバーのままやったら初めての女が誰かなんて気にならへんかったのに！しげと同じで好きになったら気になるんよ…それで私は過去の女に嫉妬すんねん。嫉妬してしげに当たって、絶対険悪になるから、だから…っ！』

涙で濡れた頬を両手で包み込むようにして触れる