もしもの日常(虹)3 (ページ29)

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他人は他人ページ29

さっきからずっっっっっっとAが見てきてて

気にしてないフリした方がええのかそれとも触れた方がええのか

藤「どうしたん？」

とりあえずこのままでいるのもあれやし声をかけるとゆっくりと瞬きをした

『観察』

藤「観察？なんの？」

『石像みたいに綺麗な顔しとるやんか。この顔見てたら私もこの顔になれるかなって』

藤「なれへんやろなぁ」

なんで残念そうな顔すんねん

見てるだけでなれるわけないのに

藤「なんで急にそんなん言うてんの」

『ブスやなぁって言われてん！悔しい！』

藤「はぁ？誰に」

『知らん女や！なんなん！』

外を歩いてる時にそう言われて笑われたらしい

藤「人にそんなん言う奴の方がブスやろ」

『性格は間違いなくブスやんな。顔の好みはまぁいろいろあるからさ？でももう嫌や。気にしなくていいってわかってんねん。でもあの声が脳みそにこびり付いてもうててさ』

誹謗中傷なんていつまで経っても無くならへんし慣れへんし

まぁ慣れるのもまた問題なんやけど

藤「誰よりも可愛ええから、Aは」

『えー…好き』

両手でハートを作ってこっちに向けてきた

冗談なのはわかってるけど可愛い女の子に好きって言われて嫌な気はせぇへん