もしもの日常(虹)3 (ページ14)

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ソファの上に正座をして向かい合う

どれくらい経ったんやろ

『で？』

重「いや、ごめん」

『いや、はいらん』

重「ごめん」

このやり取りも3回目

原因はAが買ったグミを勝手に食べたからっていう小さい理由なんやけど

『はいもうええで。飽きた』

重「なんやねんそれ！」

『別にそんな怒ってへんもん』

重「じゃあなんやってん今までの時間は」

えへへーって笑ってAは立ち上がった

『こういうどうでもいい時間もさ、必要やと思わん？』

重「まぁ、必要ないとは思わへんけどもやなぁ」

『あー喉乾いた』

重「俺もなんか飲みたい」

冷蔵庫を開けたAの後ろにくっついて中を覗く

重「相変わらず空っぽやな」

『今日はまだ入ってる方やで』

重「どこがやねん」

『ヨーグルトがあるやろ？あと牛乳とチーズも買った。いつもないもん』

乳製品ばっかやな

重「飯作ったろか？」

『しげの家でなら作って欲しい。この家調味料もほとんどないし』

重「じゃあ今度な」

『やったぁ。とりあえずお茶飲も。しげは？』

聞かれても炭酸かお茶か牛乳しかないやん

炭酸を手に取り冷蔵庫をしめた

Aが振り返ってもその手を退けることなく壁ドンみたいな体勢をとる

『これじゃ飲まれへん』

お茶を胸の前で両手持ちしての上目遣い

いろいろ…なんかもう、我慢しきれん