もしもの日常(虹) (ページ29)

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重｢なぁシャンプー変えた？｣

『え、なんでわかるん。こわ』

重｢シンプルに引くのやめぇ｣

俺も引いたで

『誰も気付かんてそんなん』

重｢気付く！Aの匂いはわかりやすいんやって｣

あ、Aのやつまた引いたな

なにこれおもろ

しげの想いが一方通行すぎて不憫通り越しておもろくなってきた

『あ…ちょっとトイレ…』

重｢おい待て待て！｣

『なによもう！』

重｢そんなわかりやすく逃げるとかある？それに髪の毛そのままで行くん？｣

『トイレで自分でほぐすし』

重｢それはあかん。俺が最後まで責任持つから｣

『いらんて。なんなん責任て』

重｢生産者が最後まで責任持つのは当たり前のことやろ｣

『何が生産者やねん。私の生産者はおかんや』

重｢A本体のことちゃうくて｣

『本体ってなんやねん。私人間やで』

ごちゃごちゃと言いながら結局2人で部屋を出ていった

仲が良いんだか悪いんだか

しばらくするとしげがAの肩に腕を乗せ背中にくっつきながら戻ってきた

よくその距離感で普通にしてられるよな

俺なら多少は気を使う

まぁ幼なじみみたいなもんやしな

…幼なじみでもせんかこんなん