もしもの日常(虹) (ページ15)

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Aを落ち着かせるためにお茶を持ってくる

重「ほれ、お茶でも飲んだらええわ」

『お気遣いいただいてありがとうございますぅ』

少しだけいつもの調子に戻ったのを見て安心する

『あっ』

コップを手渡ししようとすると手が滑りAの服にお茶をこぼした

重「ごめん！」

咄嗟に近くにあったティッシュを抜き取り渡す

重「大丈夫か？シミになったらあかんし洗おか？」

『ええよ、大丈夫』

重「良くないって！」

自分の服よりも先に床を拭くのを見兼ねてちょっと強引に服を引っ張り拭き始める

重「もっと自分本位でええと思うけど」

『え…』

重「人に気ぃ使いすぎ。まぁ気遣いって大事やけどさ、Aは自分のこと犠牲にしてまで他人を気遣うから心配になるねん」

落ちひんなぁシミになるなぁやっぱり洗ってあげようかななんて思ってたら上から涙が落ちてきた

重「でもAはそういう性格やからな。やからさ、もう無理！限界！って時は俺んとこ来たらええわ。ここで思いっきり泣くでも怒るでもして吐き出し…っ」

Aが抱きついてきたことに驚いてその先の言葉は出てこなかった