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雰囲気的に帰れなくなり仕方なく向かい合って座る
北「何度も言っているはずだけど、俺はA以外を恋愛対象として見ることなんてない」
『それは伝わってるけど…けどね?』
言っていいものなのか…こわい…
北「いいよ。思ってることを言ってほしい」
『後回しにされてるなって感じて寂しくなっちゃう』
気まずくて声も小さくなるし俯いてしまう
どんな表情してるのかな
気になるけど見るのがこわい
北「顔上げて」
『ごめん…嘘。さみしくない。大丈夫』
俯いたままそう伝える
ガタッと音がして彼が立ち上がったのがわかった
そしてすぐに後ろから抱き締められる
北「寂しいなんて思わせてごめん」
涙が溢れ彼の手にこぼれ落ちた
北「泣かせてばかりだな」
違うよ、大丈夫だよって言いたいのに
喉の奥が詰まるような感じがして声が出ない
抱きしめられていた腕が離れたと思ったら抱きかかえられた
『わっ…』
そのままソファーまで運ばれ彼の上に座らされる
私の方が少し見下ろす角度で目が合った
北「後回しにしてるという自覚はなかったけど振り返るとその通りだな」
『いや、いいの。それでいい』
北「良くないでしょ」
頬に触れた手はすごくあたたかい
北「もう少し一緒にいる時間を増やしたい」
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作者名:うー | 作成日時:2023年5月2日 9時