プライベートなお話(srpk) (ページ1)

今日:34 hit、昨日:2 hit、合計:103,395 hit

1 ページ1

『久しぶりに会ったのにつれないなぁ』

そう言うとPCを見ながらも眉毛をぴくっと動かして反応する

『おつかれだね。出向先はどう？』

北「まぁそれなりに」

『そっか』

話を振ってもキーボードを打つ手は止まらなかった

『あ』

北「ん？」

『あー…後輩くんがやらかしちゃったみたい。帰ってひと仕事しなきゃ。またね』

なんのメッセージも届いていないスマホを見てあたかもそれっぽい嘘の理由を付けて帰り支度を始める

明日は土曜だからと思って来たけど彼の様子から察するにあまり機嫌は良くなさそうだ

北「誰」

『えっ、あー…後藤くん』

北「はぁ…またか」

ごめん後藤くん

あとでフォローしとく…

北「ここでしたら？」

『集中できないから』

帰るとなると引き止めてくる。ずるいなぁ

北「俺は別にいいけど」

『いや、私の方がね。明日元気だったら連絡ちょうだい』

北「送るよ」

『…じゃあお言葉に甘えて』

PCを閉じて立ち上がる

相変わらず動作がスマートだ

車中でも当たり障りのない会話をする

付き合って2年くらい

もちろん笑いあったりもするし喧嘩だってしてきた

まぁ口が立つ彼に口喧嘩で勝てたことは無いけど

北「そっちも忙しいの？」

『まぁまぁね』