タオルと傘 ページ15
閉店後、掃除、洗濯はみんなの仕事。
鍵当番制だから、
毎週代わる当番が最後に鍵を閉める。
そうすればみんな平等だからって
店長が考えたシステム。
・
｢お疲れ様｣
最後のスタッフを見送って
誰もいないサロンを見渡した。
夜の10時を回って
一人だから、iPodを繋いで店内に音楽をかける。
・
あの、北海道の思い出は
誰にも言わないと決めた秘密で。
もちろん、遭難は怖かったけれど
今こうしてテレビで見かける東方神起と
あの日カレーを食べてトランプをした彼らは
同じ人なんだけど……
なんだか、ちょっと違う気がする。
店内に響く彼らの歌声は、とても心地よいもので。
いつか、5人揃った歌声、生で聞いてみたいな
なんて。
そんなことを考えるようになってた。
・
鼻歌なんて歌いながら、
帰る準備をして。
窓の外から、雨音が聞こえた。
パラパラと地面を叩く雨音に、
雨が強く降っているんだとわかった。
………傘、あったかな。
店の傘立てに、いつかお客様の忘れたビニール傘が一本。
んー、借りちゃおう、かな。
・
ドアを開けて、雨の降り具合を見てみようと
外に出た。
｢………っ、きゃっ！｣
思わずびっくりして、声が出ちゃった。
店の外の小さな屋根の下。
大きな男の人が一人、立っていた。
びしょ濡れ………
私の声に驚いて、少し後ろに下がったその人は
慌てた様子で、マスクをかけた。
｢…………すいません、驚かせて｣
顔が、よく見えないけれど
顔を隠したのかな？
怪しい……人？
｢雨が、すごく降ってきて、
ちょっと雨宿りに……｣
｢あぁ、すごい降ってますね！
すいません、私こそ変な声出してしまって。｣
｢………｣
｢…………｣
少しの沈黙の後
｢じゃ、おじゃましました……｣
雨の中歩きだそうとしたその人に
声をかけた。
｢あ、あの！ちょっと待ってて貰えますか？｣
店の中に戻って、
タオルを一枚と、傘を持つ。
｢………あの、これ使ってください｣
それをなかなか受け取らないその人。
瞳がゆっくりと、店の中。
｢あー、ここ美容院ですか｣
｢はい、なのでタオルは山ほどあるので。
傘は、お客様の忘れ物ですけど……
こんな雨なので、許してくれると思います｣
｢………いいんですか？｣
｢はい、どうぞ。｣
ラッキーアイテム
革ベルト
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yuyu(プロフ) - rikkoさん» こんばんは！ありがとうございます^^* パスワードは二章の最後の作者よりで公開しています！リニューアル中なので内容が繋がってないですが(；＿；)お問い合わせありがとうございます！ (2019年7月26日 0時) (
レス) id: 9d76bf7c73 (このIDを非表示/違反報告)
rikko(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます。もしよければパスワード教えてください。 (2019年7月24日 17時) (レス) id: 9830c04a60 (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - しおりんさん» そうですね、ツクールを始めたきっかけの作品ですし、ユチョペンとしてもこれから新しい未来を信じて頑張る時ですし！^^* 優しいお言葉ありがとうございます！楽しんで貰える事が何より元気の源です！^^*しおりんさんもご自愛ください^^* (2018年11月16日 19時) (レス) id: 9d76bf7c73 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん - 願かけだったんですね。本当に少しでもいい方向に進んでほしいですよね。ユチョンブログめっきり減ってしまったので更新嬉しいです。yuyuさんの生活に支障のないように更新お願いします。楽しみにしてます^ ^ (2018年11月7日 20時) (レス) id: 7ee1b7736a (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - さとみんさん» さとみんさん、ありがとうございます^^* お久しぶりですねっ！メッセージ送らせて頂きますのでご確認くださいね！ (2018年10月31日 9時) (レス) id: 9d76bf7c73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuyu
| 作者ホームページ：https://twitter.com/6y0u0y2u?s=09
作成日時：2011年7月5日 22時
