坂田くんのすきなひと。【あほの坂田。】 (ページ2)

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｢坂田？｣

｢ひっ。｣

坂田くんはビクッと肩を震わせてから恐る恐る振り返る。

｢さかたあ、休憩時間はもう終わりなんだけど、いつまでお喋りしてるつもりかな？？｣

｢よーし！午後もがんばるぞーー！！！｣

逃げるようにお皿洗いを始める坂田くん。

そんな姿を見て浦田さんは呆れながらため息をつく。

｢今日も千紗ちゃんしか見えない、って感じだな。｣

『はい。今日もめろめろですね。』

お皿洗いをしながらも坂田くんの視線はまた客席の方へ向かっているのがわかった。

｢…いいの？｣

浦田さんがいきなり私をじっとみて聞いてきた。

どういうことだろう、

『いいの？…って、何がですか？』

｢…ううん、なんでもない気にしないで。｣

浦田さんは一瞬悲しそうな顔をしたけどすぐにいつもの顔に戻った。

｢これからの時間また忙しくなるし、坂田はさっきの俺の言葉響いてないみたいだし、もっかいしごいてこようかなあ。｣

浦田さんはにこにこしながら腕をぽきぽきと鳴らし始めた。

ひぃ、、スパルタ浦田さん。

浦田さんはゆっくり坂田くんに近づいて行く、それに気づいた坂田くんはちいさな悲鳴を上げた。

ああ…。坂田くんご愁傷様…。