【wrwrd】たった一つのフィクションを、【shp】 (ページ8)

今日:10 hit、昨日:2 hit、合計:57,399 hit

5 ページ8

A視点

『ふあ～っ。』
間抜けな声を口から発する。外は晴天。

『よく寝たなぁ……』

外では小鳥たちが可愛らしい声で鳴いている。
とてもいい気分だ。

外を見ると、青と紫の綺麗なビオラが咲き始めている。

―もうこんな時期なんだ。

『久しぶりに夢、見ちゃったなぁ……』

夢の内容を思い出そうとすると、澄んでいた心に少量の雲がかかった。

……おそらくよくない夢でも見たのだろう。

心なしか視界が霞んでいるようにも思える。

まあそれはたぶん気のせいだが……

色々とぼやきながら２段ベッドから転げ落ちるように降りる。

いつのまにか晴れていた空には雲がかかり始めていた。

―あれ？私、何か忘れていないか……？

時刻が気になって目を凝らして目覚まし時計を覗きこむとなんと…

『は…８時……！？』

時計の針は８時を指している。

忘れてたことを不意に思い出す。

―そういえば今日は潜入捜査が……

―これはまずい。

『完全遅刻だ。』