【wrwrd】たった一つのフィクションを、【shp】 (ページ42)

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街にはいろいろな店が出ていて、民家もたくさんある。

前、私が住んでいた家は何かの店があった近くだった。

その店に入ったことも無いから、何の店かは全然わからない。

shp 「A、行ってみたい場所とか無い？」

私は曖昧な記憶からその店の名前を挙げると、ショッピさんは行こうと言ってくれた。

―――

その店に入った時、前に住んでいた家をちらっと見た。

私が住んでいた頃よりは外壁がボロボロになっているところを見ると、誰かが住んでいるというわけではなさそうだった。

―あの元母親はどこへ消えたのだろうか。

私は腹の底で、彼女が死んでいることを願う。

その時、誰かがその家に入っていったところが見えた。

見たことのあったような後姿だったが、誰かは分からない。

正確に言えば、分かりたくは無かったから目を逸らした。

少しそのことが気になったけど、私は初めて入った店を観察するのに忙しかったから、とっくにそのことを忘れていた。