祐、別れよ 。2 〈 Y.T 〉

忘却 ページ13

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「 祐、起きなきゃ…… 」



手越「 んぅ 〜 、A、…作ってくれたぁ？ 」



「 ……ぇ？な、なにを？ 」




まって、なんか約束してたっけ、




手越「 ……んん。悪い子だなぁ。



チョコ。…今日、バレンタインでしょ？ 」






あ …



完、全、に、忘、れ、て、た、





「 まってまってまってまって！祐ほんとごめん…… 」



手越「 だろうと思ったよ、だって甘い匂い全然してこないんだもん。 」




バレンタインなんて、ずっとずっと



程遠い行事だったから。




祐に出会うまで、



人を愛する事がどんな事かよく分からなかった。



そのせいで元彼とも上手くいかずに、


喧嘩してあんな風になった。





＿＿＿ 祐が、初めてなんだよ。









「 出直してきます、…チョコの材料、買ってきます 」



布団を捲って、外に出ようとすると、




もう一度腕を掴まれ、


引きずり戻された。




手越「 俺、甘いの苦手なんだよね、 」



「 え、だったら、… 」



バレンタインなんて要らないじゃん、



と言おうとした。のに。




「 …っんぅ、 」



口を塞がれてしまった。








手越「 チョコじゃなくてAが欲しい。 」

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