ちいさなこいのうた （ 青 ）

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『 おい、なにしてんねん。』

すごく怒ってる。


『 なに？俺なんかした？』


「 章大は悪くないよ、




…でもごめん、もう別れよう。」



どんな顔してるのだろう、
うつむいたままの私は怖くて顔なんて
あげられなくて。

笑ってさよならしたいから、
涙はみせたくない。



『 なんなん？俺のこと嫌いになったん』

「…わかんない。
でもごめんね、章大への気持ち
わかんなくなっちゃった。」

『 嘘ついてるやろ、
その言葉、ほんまなんやったら顔みせろや。

お前の癖は昔から変わらんなあ、、
嘘つくときいっつも下向くねん。
お前は気づいてないかもしらんけど。





俺、Aのこと
何年見てきたと思ってんの？』




ああ、だめ。
そこで名前で呼ばないで。
堪えてた涙がとまらなくなって。





『 報道のこと気にしてんねやろ。

こんだけ一緒におったら
なんも言わんでもお前なら
わかってくれるやろって
勝手に思ってた、ごめん。





俺が好きなんは、ずっとお前だけや。
ずっとAだけ。』


そのひとことだけで、
私の不安も聞きたかったことも
ぜんぶどうでもよくなっちゃって。



「…嘘ついて、ごめんね。

私だってずっと好き、
章大しか好きじゃない。

章大への気持ちわかんないなんて、嘘。

離れていくのが怖かった、ごめんね。」



『 わかったら、ええねん。』

そういって笑うから。



「…ほんとばーかっ！」

『俺がばかなら、
こんな俺を選んだお前もばかや！』





ずっと。この先もずっと。

fin.





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