誘惑会。shori.s

different personality .42 ページ42

勝利side.





君ののんきな言葉にイライラする。





勝利 「今日、真鍋に触られた時だって、ずっと震えてたのに？」


そう尋ねると、君が驚いたように目を見開いた。


A 「それはっ…」


弱々しい言い訳をしようとする君を
さらに追い詰める。




勝利 「しかも、キスされそうになった時、抵抗するのやめたよね？」


俺は知ってるんだ。
最初は嫌がって抵抗してたのに、
君が最後に力を緩めたこと。


勝利 「なに？キスされてもいいって思ったの？」





A 「違うよっ!ただ…」


勝利 「ただ…？」


君が顔を上げて俺に言う。






A 「真鍋くんが可哀想になって…」



勝利 「なにそれ。」


君の身体を壁に押し付ける。
痛っ、と君が言葉を漏らすけど離さない。





勝利 「可哀想なら誰にでもキスするの？」


A 「そういうわけじゃないよ。」









君の行動がわからない。

青蘭高校の人が好きだなんて言っといて。
健人くんと2人きりで遊ぼうとするし、
初めて会った真鍋のキスは拒まないし。









・









なのにどうせ…

俺のことは受け入れてくれない。



健人くんといるような笑顔を見せてはくれない。
真鍋くんの時みたいに心配な顔してくれない。









勝利 「なのに俺はだめなんだね。」









A 「え？」


勝利 「ごめん、なんでもない。」




そう言って君から離れようとしたのに、

君が俺のTシャツを掴んで、悲しそうな顔をしていて、その顔がとても愛しく見えて…




俺が止まらなくなった。









・









素早く君の背中に片手を回して、
ビクリと揺れた君の身体を包み込んで、
もう一方の手で君の頭に触れる。

ぐっと引き寄せて、
驚いた声を漏らす君の唇に触れた。






A 「…んっ!?」


腕を動かす君に角度を変えてもう一度キスすれば、









君の抵抗が、ゆっくりゆっくり弱くなる。

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