誘惑会。shori.s

temptation meeting .35 ページ35

勝利side.








恥ずかしがって君がすぐに手を払うと思ったのに、
君がふわりと笑って

俺の髪に指を絡める。



A 「本当だ、さらさら。」



上目遣いで俺を見て…可愛い。





手を離して…？
じゃないと俺っ……！









危ないと思った瞬間、
君の手がパッと離れて



A 「そういえば、この学校の生徒は恋が出来ないの？」



唐突の質問に驚きながらも、冷静に答える。









勝利 「出来るよ。他校と恋すればいい。」



なんとなく言った言葉だったのに、
君がまた可愛いをして笑った。









A 「よかった…」



言葉の意味がわからなくて、
もう寝るよ、なんていいながら俺はまたベットに向かう。


鼻歌を歌いながら
また髪をタオルで拭く君に言う。






勝利 「付き合ったことないでしょ？」



バカにしたように笑って見せた。


A 「うん、ないよ。」









正直、嬉しかった。

何も知らないまっさらな君が。
綺麗に見えていたから。




A 「だけど、好きな人はいるよ。」









アラームを掛けようと、
目覚ましを持っていた俺から
ゆっくりと時計が床に音を立てて落ちる。





勝利 「う…そ…。」



胸のどこかを誰かに殴られた。

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