誘惑会。shori.s

temptation meeting .33 ページ33

健人side.






君と勝利だけ、置いてきてしまった。
あの2人にはあの2人だけの世界がある気がして、なんか嫌だ。


前を歩くマリウスが止まる。


健人 「あ。」


さっきの名簿の女の子。
友達と顔を見合わせて笑ってる。

こんなにも幸せそうに笑うんだ。

こんなにも幸せそうな子を騙すんだ。









君は正しいよ。
こんなのおかしいんだ。


マリウスがその子に話しかける。
マリウスを見たその子が顔を赤らめる。









だけど、
本当の愛なら誘惑にも勝てるはず。


そうでしょ？




マリウスにキラキラした瞳を向けた女の子。
この子もだめだった。









・









誘惑会の活動を停止させる方法はただ1つ。


生徒会全員の誘惑に勝つこと。







そうすればこんなことしなくて済むのに。









風磨 「これで終わりだな。」
聡 「簡単過ぎるよー。」


健人 「仕方ないよ。それが女の子なんだから。」







優しくされたら誰でもいい。
かっこよければ誰でもいい。

そんなに単純なもの、
この世に女の子以外いないでしょ？




健人 「マリウス置いて、先に生徒会室に戻ろっか。」




だけど、君は特別だって信じてる。









・









・









君は俺の希望だから、
勝利のものにはならないでよ。

temptation meeting .34→←temptation meeting .32

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す