誘惑会。shori.s

are forcing .29 ページ29

勝利side.





ぎゅ。




あれ？何かがおかしい…。
俺は君を背中から抱きしめてる。

なのに、誰かに後ろから抱きしめられてる俺。




勝利 「だ、誰っ!?」



君から離れて後ろを見る…








・








「あれ？違った？」
「抱きつきごっこ、じゃなかったの？」




きょとん、という顔をした男の子。
この不思議な発言は…




勝利 「マリウス…」


マリ 「え？違うのー？」




そこにはにこっと微笑むマリウスがいました。



抱きつきごっこって…←







マリ 「そうだよね？」


マリウスの声に反応して俺を見る君。
好きじゃ………ない。



勝利 「そうそう、ごっこ♫」



俺はとっさに嘘をつく。

君は、一瞬、驚いた顔をして
切なそうにうつむいて
そして、顔をあげて微笑む。







A 「そんな遊びあるの？」


君が俺に向けた笑顔は作り物でした。



マリ 「あるのー!!聡くんと僕の中で流行ってるよ♡!」

A 「狭い範囲(笑)」







君が無理して笑うのを見ていられない。

目をそらしてた俺に




A 「ね、佐藤くんもそう思うでしょ？」


君は言う。







勝利 「あ、うん…」








ねぇ、その笑顔の理由…
言葉にしてくれないとわからない。


俺は…意地っ張りで素直じゃなくて…







それにー…臆病者だから。






・

temptation meeting .30→←are forcing .28

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す