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彼は優しかった。
秀太の家に着いてから一緒に夜ご飯を食べて二人でベッドに寝転がる。
「ねえA」
「なに?」
「あと三日だ」
あと三日。三日後に私から秀太にこのままでいたい、と言える勇気は私にはないんだろう。
だからきっと、⋯
この二週間は幸せだったなあ。
「ねえ、何考えてるの?」
「教えない」
「言いたいことがあるんだけど、いい?」
秀太がそう呟く。
「俺は仮彼氏だけどずっとお前のこと見てきたからさ、Aのことわかってるって言わせてほしい。
⋯⋯A、俺のこと好きになっただろ?」
⋯きっとこの人は私が考えてることが分かってるんだろうな。
だからこんなふうに言ってくれるんだ。
ああ、私。
「秀太、好きだよ。ずっと私の彼氏でいてよ。」
「もちろん。離さねえから」
私の彼、末吉秀太は優しい人でした。
Episode.1「彼は優しかった」Fin.
*
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ユエ(プロフ) - ちなつさん» ありがとうございます!そう言って頂けると更新頑張れます! (2017年12月9日 23時) (レス) id: 4af624dacc (このIDを非表示/違反報告)
ちなつ(プロフ) - 続きを楽しみにしています!頑張ってください! (2017年11月29日 21時) (レス) id: 6080edd9e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユエ | 作成日時:2017年11月26日 12時