共通点 ページ6
作品作ってまだ2日しか立ってないのに星が黄色に輝いててびっくりしました…!!皆さんありがとう!
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「そう言えば二人はこの街に来たときとかの記憶はないの?」
この街の記憶…
なにをしたとか、どこになにがあるとかはわからないけど
「『もとからすんでた気がするんすよ/ですよ』」
声がぴったりと重なったことに驚き、ぱっと隣のぐち逸さんを見る。
彼はこっちは見てないけど、口元がちょっと笑っていた。
笑顔似合うなぁ…
「www息ぴったりだなお前らw
っふぅ…w」
息を整えても笑いがこらえきれない伊藤さん。
以外とつぼが浅いのかな?
それにつられて俺もクスリと笑う。
お腹が痛そうにしている伊藤さんがちょっと心配何だけど…
それを割るかのようにぐち逸さんが声を漏らした。
「最初名前聞かれたじゃないっすか、
あのとき“あれ？何だったっけ?”みたいな…
不思議っすよね」
『あ!俺もそうです！』
俺も実際に感じたその感覚
まるでポケットに入っていたはずのアメがなくなったときみたいに軽い気持ち。
べつにいっか、ってなってしまうほどの思い。
名前なんて貴重なものの価値すらわからなくなったみたいな
「二人は何かしら共通点があるのかな？
…うーん…
あ、頭をぶつけたとかは？」
頭？
たしか鳥野さんは…
『多分後頭部に打傷って…』
「…俺も、どっかにぶつけたらしいっす」
「ふたりとも同じ…
って、うわぁ！？！？ごめん！！」
黒い車と俺達が乗っている車がぶつかった。
「ごめんなさーい！！今レースしてて！」
「そうなの！？ごめーん！」
さっと黒い車の行く道を作り、止めて請求書を切るわけでもなく、金を要求するわけでもなく
行こうとしていたところにまた向かい始めた。
そんなことに俺は、は？といってしまいそうになった。
犯人を逃す？
警察のしていいことじゃないだろ?
そもそもこの街でその事故があいついだら、どうしょうもなくない?
けが人増えちゃったらどうするの?
悲しむ人が増えるわけじゃないよね?
これ以上怪我する人が増えてほしくないのに
助けてあげたいくらいなのに
俺は言葉を失った。
「…逃がしちゃっていいんですか」
「この街でレースなんて普通だし、
そんなことで毎回ピリピリしてたら身が持たないよー！」
その近くの建物で車が停まる。
俺はこのときから
警察にいやな予感がしたんだ。
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