67 ページ26
中三、塾帰りに見た圭人が泣いていたのは
お父さんに暴力を振るわれていたからなのか。
高1の夏の終わり、
圭人の家が移ってたのは、
おばあちゃんが亡くなったから
そこにいる必要がなくなったのかな。とか
色んなことがやっとつながった。
圭人が苦しいのはわかる。
だけど、これは圭人のせいじゃない。
圭人がこんなこと一人で抱えてたのが
悲しくて、
虐待する親が許せなくて、
悲しみと怒りがぐるぐるしている。
「圭人は悪くない。最低なんかじゃない。」
「虐待したり、子供から自由を全部奪う親が悪い。
子供は、親の所有物じゃない。
なんで私気づけなかったんだろう。ごめんね。」
涙が、ゆっくりとほほを落ちる感覚。
雄也も、そうだよお前はわるくないって。
「私分からないけど、
でもちえばあちゃんは、アメリカで
ホストファミリーにたくさん愛されてた圭人を
天国から見て、行かせてよかったって思ったんじゃないかな
ちえばあちゃんは、怒ると怖かったし、
ただ甘やかしたりする人じゃなかったよね。
自分が長くないからこそ、
何かしてあげたかったんだと思う。
ちえばあちゃんはちゃんと色々考えてたと思うよ。」
雄『圭人、いこ。
ありがとう、言いに行こう。
それだけだよ今お前がするべきなのは。
あとな、抱えすぎだよ。バカ。』
静かに、涙目の圭人がうなずいて、
三人でお寺に足を踏み入れた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 47人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
由依 - すごく面白いです。頑張ってください！続き楽しみにしています！ (2017年10月22日 0時) (
レス) id: 0583577ad2 (このIDを非表示/違反報告)
岡本レン - 頑張ってください！！応援してます♪ (2017年6月24日 17時) (レス) id: 187fc57b44 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：けいとりん | 作成日時：2017年5月25日 17時
