対峙 鬼舞辻無惨 ページ32
無「はぁ…しつこい、本当にうんざりする…お前達は生き残ったのだろう? それで十分じゃないか」
突然無惨は呆れ口で言い放った
「お前… 何言ってんだ?…」
無「私に殺されることは大災に遭ったと思え 風や雨、山の噴火がいくら人を殺そうとも誰も天変地異に復讐しようとは思わない」
無惨は淡々と語る オレ達はその"キレイゴト”を静かに聞いていた
無「死んだ人間が生き返ることは無いのだ いつまでもそんなものに拘ってないで日銭を稼いで静かに暮らせば良いのだ 殆どの人間がそうしている なぜお前達はそうしない? 理由はひとつ 鬼狩りは"異常者”の集まりだからだ」
無惨はやれやれといった様子で肩を上下する
炭「無惨…お前は…」
「ぷッ……ククク……クッ…ハハハ…」
富「……A?」
無「何がそんなにおかしい…やはり鬼狩りは異常者ばかりだな…現にお前がそうだ 鬼とも人とも違うその姿 正に異常そのものだ」
「…確かにアンタの言う通りだ……自然がもたらした災害に復讐する奴はまず居ねぇわなァ………」
無「フン…」
「だがよォ……テメェは自然でもなけりゃ神でもねぇだろうが……人間が生み出した負の遺産…自然の害悪でしかないんだよ…オレらが異常者なら…お前は自分を天変地異と自称する、ただの"大間抜け”だ…」
次の瞬間…
ヒュンッ! ヒュンッ! ヒュオンッ!!
無惨は自身の腕を触手に変え ムチのように振り回して攻撃してきた 炭治郎は避けて、富岡は凪で防いでいるが目で追えない…いや、見ることすらできないほどその攻撃速度は尋常ではなかった
……クソがッ……さばききれねぇ……
オレ自身も技と黒煙を駆使してはいるものの黒煙は無惨の触手攻撃で生じた風によって四方にちり、獄と閻婆がいない今、使える技も限られていた
その時…炭治郎が無惨の攻撃をかいくぐり懐に入ろうとしていた
富「炭治郎ッ!」
「バカッ! 深追いすんなッ!」
俺と富岡は直ぐに炭治郎の元へ向かった すると突然炭治郎が倒れた
「富岡ッ! 炭治郎をッ!」
富岡が炭治郎を回収し、オレは技と黒煙を片っ端から使い無惨の気を引いた しかし、それでも攻撃が通らない
「畜生がッ! オイ 炭治郎、怪我は……」
富岡に抱えられた炭治郎を見ると、右目が切り裂かれていた…
富「無理に斬りこまなくていい! 無惨の力は上弦の比ではないんだぞ!」
無「…夜明けまでの時間稼ぎのつもりか? この光も届かぬ城の中で…"柱三人”でそれは可能か?」
18人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪 - 面白いです!頑張ってください! (2021年9月12日 18時) (レス) id: 0d42b433ed (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:溝呂木 | 作成日時:2020年5月22日 16時