誘惑上手な小瀧くん。

屋上。 ページ7

授業サボって屋上。



これは高校生の醍醐味じゃないでしょうか。



『春最高〜季節なんて4つとも春でいいのに』



夏は暑いし冬は寒いし秋は茶色いし。

屋上で寝転がって日向ぼっこできる今が最強じゃない？



『おやすみなさー…』

桃「こら。」

『！？』



目を閉じた瞬間耳つぶされた。

やばい今の声とセリフとんでも性 癖…
じゃなくて！！



『授業は！？』

桃「ふふ、それAちゃんが言う？」



小瀧くんは私の隣に寝転がっている。

彼もサボる気満々なようだ。



『意外と悪い子…』

桃「テストできたらそれでいいやん？」

『同感。』



再び目を閉じる。

…ん？




『小瀧くん香水つけてる？』

桃「つけてへんよ？」

『…そう』




なんて恐ろしい…



匂いまで、そそるなんて。



桃「俺の匂い、嫌い？」



覆いかぶさるように聞いてくる彼はもう気づいてる。

だって私の顔はこんなに熱い。



『………首、嗅いでいい？』

桃「ふふ、どうぞ。」



無類の匂いフェチの私は負けた。

この誘惑に。



『失礼します。』

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