誘惑上手な小瀧くん。

不機嫌。 ページ19

『おはよー』

桃「おはよAちゃん。
　 あれ、ピアス新しいやつ？」

『そうだよ、よく分かったね』

桃「可愛いな、似合ってる。」



眩しい。

月曜は免疫下がってるから効果抜群。



『ありがと…』

青「おはよぉー…」

桃「おはよ流星。
　 …流星も、ピアス似合ってるな。」

青「おーありがと。
　 Aこっち向いてみ」

『ん？』

青「うん。
　 …可愛い。」



そう言って私の髪を耳にかけなおした流星の笑顔に
朝から大量の女子が倒れた。

なぜか男子も赤面している。



『月曜から胃もたれる。
　やめて』

青「俺が素直に褒めたってんのになんやその態度は」

『照れ隠しだよ、察して』

青「お前今耳丸出しなんやぞ？
　 バレバレ。」



ケラケラ笑う流星と対照的に

小瀧くんが顔を歪めていたのなんて気づかなかった。









『なんか今更恥ずかしくなってきたな…』



屋上で一人呟く。(サボり)

だって青とピンクの色違いってなんか、


カップルみたいじゃんね。



桃「じゃあつけるのやめたら？」

『小瀧くんあなた本当よくサボるね…』

桃「Aちゃんと変わらへんよ」



小瀧くんの話し方は相変わらず優しいんだけど


今日は、なんとなくちょっと冷たい気がする。



『悩みがあるならおばちゃんが聞いたげようか？』

桃「おばちゃんこそ、悩んでたんちゃうの？
　 流星とお揃いのピアスで。

　 …付き合ったん？」

『違うよ、昨日流星の買い物付き合ったお礼にって貰ったの』





桃「…お揃いの、色違いのアクセサリーを？」




彼はなんでこんなに機嫌が悪いんだろう。

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