止まってくれません？【2j3j】 (ページ5)

今日:6 hit、昨日:16 hit、合計:4,698 hit

53話ページ5

とても、とても、誠に、起きたくない朝が来た

もういっそこのままベットと同化したいなんて思いながら

こちらを見つめてくる４人の視線を耐えようとしていると

ため息が聞こえてこちらに近づいて来て

布団を剥ぎ取られる前に体を起こした

「全く、どんだけ行きたくないんですか」

と呆れ顔の剣持

心配そうに見てくる２人

楽しげなピンク髪

「リリ、一緒に来て」

うなだれている私に膝を曲げてリリが気持ちのいいほどさわやかな笑顔で

「だーめ、ほら行きな」

ほっぺをムギュッと掴んだかと思うとペッと軽く叩かれ

剣持にひきづられ生徒会室に放り込まれた

そしてそれを受け止めてくれたのがアメジストの瞳を持つキラキラとした人

「ほーら、遅刻ギリギリだよー」

と言われ周りを見て見ると

サンゴちゃんと樋口さんがズンズン近づいて来て

ニコニコと笑っているましろさんと一緒に空間移動させられ、まぁまぁ強くドレスに着せ替えられた

そして息つく間もなく気づけば『貴族の花園』の厳重な警備をされてる門の前に立たされ

「じゃ、あとは任せたで！」「私Aちゃんのこと信じてるよ～～～！」

と失敗するなよの圧を多少かけられ

不破さんに腰に手をまわせられエスコートのような感じで警備の前で手続きを済ませた

『貴族の花園へようこそいらっしゃいました、会場へどうぞお通りください」

と門をくぐるとすぐに閉じられた

地獄からいよいよ抜け出せなくなったと思いながら

パーティー会場でお偉いさんがお偉いさんのスピーチを終わらせると

不破さんにグラスを近づけられ、カチンと音をならした

そして腰に回された手をはなして、柔らかく体を押されたと思えば

まわりの視線が一気に不破さんを見ている

「・・・・・いきなり固有魔法発動はやめてくださいよ・・・・・・・」

全く、まだ目星もつけれてないのに

不破さんから十分な距離をとり、固有魔法を発動すると

パーティー会場の隅でグラスを持ったまま目を丸くしている男性と視線がかち合った

「・・・・・・・こんばんわ～・・・・・・・・」

「はぁ・・・・・・、一回外でるぞ」